2024/12/01 09:37 ウェザーニュース
2024年の秋の期間(9〜11月)の日本の平均気温は、速報値でこれまでの記録を大幅に上回る過去最高となりました。秋になっても暑さが長引いたことが反映されています。
この秋の気温は全国的に平年を大きく上回り、1898年から統計を開始した日本の平均気温偏差は過去最高を記録しています。
都市化の影響が小さく地域の偏りを考慮した15地点(※)の観測値による、今年2024年の日本の秋の平均気温偏差は速報値で+1.97℃となりました。これまで最も高かった昨年2023年より約0.6℃以上も高く、3年連続で過去最高です。
▼秋の平均気温偏差の高い順
2024年 +1.97℃
2023年 +1.39℃
2022年 +0.90℃
2019年 +0.81℃
1999年 +0.64℃
今年は夏も過去最高(タイ)でしたので、高温傾向が長期間続いたことがわかります。
※算出に使用している地点
網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島
今年は9月以降も暑さが続いたことが特徴的です。暑さをもたらす太平洋高気圧が強く、日本列島には暖かな空気が流れ込みました。10月になっても30℃以上となって各地で真夏日の遅い記録を更新したり、富士山の初冠雪が遅れるなど秋らしさを感じる日が少なくなりました。
月ごとに見ると9月が偏差+2.52℃で観測史上2位、10月が+2.21℃で観測史上1位になっています。11月は+1.19℃で上位5番目には入らなかったものの、3か月を通じて気温の高い状態が継続しました。
11月の後半になってようやく平年の気温に近づき、12月にかけて高温傾向は解消する見通しです。12月の気温がほぼ平年並みと仮定した場合、2024年の平均気温の偏差は+1.5℃ほどになり、昨年記録した史上最高の+1.29℃を大幅に上回ります。2024年は過去最も気温の高い1年になることはほぼ確実です。