2024/11/11 10:59 ウェザーニュース
11月11日(月)9時現在、台風22号(インシン)が南シナ海、強い台風23号(トラジー)がフィリピンの東、台風24号(マンニィ)が南鳥島近海をそれぞれ西寄りに進んでいます。さらにフィリピンの東には熱帯低気圧があり、今後発達して新たな台風となる予想です。
▼台風22号 11月11日(月)9時
中心位置 南シナ海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 南西 10 km/h
中心気圧 994 hPa
最大風速 23 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 35 m/s
台風22号は南西に進みながら勢力を落とす予想です。日本への影響はありません。
▼台風23号 11月11日(月)9時
中心位置 フィリピンの東
大きさ階級 //
強さ階級 強い
移動 西北西 15 km/h
中心気圧 980 hPa
最大風速 35 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 50 m/s
台風23号は西寄りに進んでフィリピンのルソン島付近を通過し、南シナ海に向かう予想です。日本への直接の影響はない見込みです。
▼台風24号 11月11日(月)9時
中心位置 南鳥島近海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 西南西 15 km/h
中心気圧 1000 hPa
最大風速 23 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 35 m/s
台風24号はしばらく西に進みますがさほど発達することはなく、マリアナ諸島で勢力を落として熱帯低気圧になる予想です。こちらも日本への直接の影響はない見込みです。
▼熱帯低気圧d 11月11日(月)9時
中心位置 フィリピンの東
移動 西北西 20 km/h
中心気圧 1004 hPa
最大風速 15 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 23 m/s
フィリピンの東で発達中の熱帯低気圧について、気象庁は「24時間以内に台風に発達する見込み」と発表しています。次に台風が発生すると「台風25号(ウサギ)」と呼ばれることになります。
進路を見るとしばらくは西北西に進んでフィリピンに向かう予想となっています。その後の進路は不確実で南シナ海を西進、あるいは転向して沖縄の南を東進する可能性が考えられます。今後の情報に注意してください。
なお、4つの台風が同時に存在することになれば2017年7月23日以来で7年ぶりとなります。1951年からの統計では、11月に4つの台風が同時に存在したことはありません。
この図の細い線1本1本は、世界各国の気象機関が計算した数値シミュレーションの結果をあらわします。アンサンブル予報という手法による低気圧中心の計算結果で、初期値に意図的な誤差を与えることで予報の確実性などを検討する材料になります。
これらを比較すると、フィリピン・ルソン島付近に達したあとは予想が二分されていて、南シナ海を西進するコースと沖縄の南を東進するコースの真っ二つに割れています。日がたつにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。
今月に入ってからすでに3つの台風が発生しました。11月の台風発生数の平年値は2.2個で、まだ台風の発生は珍しくない時期ですが、今年は平均よりも多いペースです。
例年11月以降になると台風の接近・上陸は少なくなってきますが、過去には11月末に本州に上陸した台風も記録にあり、まだ油断はできません。
北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風22号の名前「インシン(Yinxing/银杏)」は中国が提案した名称で、木の名前(イチョウ)からとられています。
台風23号の名前「トラジー(Toraji/도라지)」は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が提案した名称で、桔梗のことをさす朝鮮語からとられています。
台風24号の名前「マンニィ(Man-yi/萬宜)」は香港が提案した名称で、現在は貯水池となっている海峡の名前からとられています。
衛星雲画像(情報通信研究機構(NICT)より)