2024/11/10 11:04 ウェザーニュース
秋田県と岩手県にまたがる火山、秋田駒ヶ岳では、山体の北側で火山性地震が増加しています。
噴煙等の表面現象や地殻変動には特段の変化はみられないものの、今後の火山活動の推移に注意するようにしてください。
秋田駒ケ岳では今日10日(日)の7時頃から山体の北側で火山性地震が増加しています。火山性地震の震源は男女岳(おなめだけ)から北に3kmほどの所で、深さは約1kmと推定されています。今日7時から9時までに129回(速報値)観測しました。
これだけ地震が増加するのは2017年9月14日の227回以来です。
なお、低周波地震や火山性微動は観測されず、地殻変動観測でも変化は認められません。さらに監視カメラによる観測による変化もない状況です。
地震活動以外に変化はないものの、気象庁は今後の火山情報等に注意するよう呼びかけています。火山活動の状況に変化があった場合には、随時お伝えします。
秋田駒ヶ岳では噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続しています。山に立ち入る際には、最新の火山情報を確認してください。異常を感じたら、ただちに下山するなどの行動をとってください。
また、女岳周辺では噴気活動がみられますので注意が必要です。
**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(高齢者等避難)】:警戒が必要な居住地域での高齢者等の要配
慮者の避難、住民の避難の準備等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制
等。状況に応じて高齢者等の要配慮者の避難の準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規
制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
秋田駒ヶ岳ではしばしば地震活動が活発になっています。最近では2020年に低周波地震が発生し、2017年には火山性地震が増加しました。
最も最近の噴火は1970〜71年にかけてで、女岳で爆発的噴火が頻発し溶岩流を出しています。