2024/10/30 15:56 ウェザーニュース
10月30日(水)15時現在、大型で非常に強い台風21号(コンレイ)はフィリピンの東を北北西に進んでいます。今夜から明日31日(木)の朝が発達のピークで、猛烈な勢力となる見込みです。
沖縄・先島諸島は台風の強風域に入っていて、明日にかけて雨や風が強まり荒天となる予想です。週末には温帯低気圧に変わるものの、日本付近に停滞する前線が活発になるため大雨のおそれがあります。
▼台風21号 10月30日(水)15時
中心位置 フィリピンの東
大きさ階級 大型
強さ階級 非常に強い
移動 北北西 15 km/h
中心気圧 925 hPa
最大風速 50 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 70 m/s
台風の中心は先島諸島から少し離れた所を通るものの、大型であることや猛烈な勢力で通過することから、風が強まります。今日15時までの最大瞬間風速は与那国空港で21.1m/s、石垣島で17.5m/sを観測。明日には30m/s以上の暴風となる見込みです。
また、台風本体の雨雲の一番外側が先島諸島にかかりはじめ、今後は断続的に強い雨が降る見込みです。明日をピークに大荒れとなりますので、安全な所で過ごすようにしてください。
海上はすでに波が高く先島諸島の周辺では大しけとなる予想です。沖縄本島や奄美周辺でも波が高くなりますので、台風が遠くても油断はできません。
本州付近には秋雨前線が停滞していて、台風から変わった温帯低気圧が前線と一体化して、西日本や東日本の広範囲に雨を降らせる見込みです。西日本では11月1日(金)から雨が降りはじめ、三連休スタートとなる2日(土)には東日本に雨のエリアが拡大します。
大量の暖かく湿った空気を運んで来るため秋雨前線の活動が活発化すると考えられます。特に九州北部から中国地方で雨量が多くなる見通しで、多い所では48時間で200mm以上に達する予想です。局地的にはさらに増え、晩秋としては記録的な大雨となるおそれがあります。
土砂災害や河川の増水・氾濫、低い土地の浸水など様々な大雨災害の危険性が高まりますので、警戒が必要です。
北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風21号の名前「コンレイ(Kong-rey)」はカンボジアが提案した名称で、クメールの伝説上の少女の名前/それが元になった山の名前からとられています。