2024/10/29 16:10 ウェザーニュース
10月29日(火)15時現在、大型で強い台風21号(コンレイ)はフィリピンの東を西北西に進んでいます。明後日31日(木)には非常に強い勢力となり、沖縄・先島では荒天となる見込みです。その後は温帯低気圧に変わるものの、前線の活動が活発になり三連休序盤は西日本、東日本で大雨のおそれがあります。
▼台風21号 10月29日(火)15時
中心位置 フィリピンの東
大きさ階級 大型
強さ階級 強い
移動 西 10 km/h
中心気圧 950 hPa
最大風速 40 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 60 m/s
進路にあたる海域は台風の発達に適した環境になっているため、今後も勢力を強める見込みです。明日30日(水)15時には中心気圧が925hPa、中心付近の最大風速が50m/sと非常に強い勢力にまで発達するとみられます。
台風が勢力を強めることにより、少し進路からは離れていても沖縄では先島諸島を中心に台風の接近前からうねりを伴った高波で大しけになります。
すでに風も強まっていて、29日(火)16時00分までの最大瞬間風速は与那国島で19.8m/s、石垣市・新石垣空港で19.0m/sを観測しました。台風が近づくに連れて風はさらに強まり、31日(木)をピークに大荒れとなる見込みです。食料の確保や暴風・停電対策など早めに進めるようにしてください。また交通機関への影響にも注意が必要です。
台風は台湾付近を通過しながら急速に勢力を弱め、北から東寄りに進路を変えながら2日(土)15時までには東シナ海で温帯低気圧に変わると予想されています。
本州付近には秋雨前線が停滞していて、台風から変わった低気圧が前線と一体化して、西日本や東日本の広範囲に雨を降らせる見込みです。西日本では11月1日(金)から雨が降りはじめ、三連休スタートとなる2日(土)には東日本に雨のエリアが拡大します。
もともとは台風だったこともあり、大量の暖かく湿った空気を運んで来るため秋雨前線の活動が活発化すると考えられます。特に湿った空気の流れ込みが強まる西日本を中心に雨雲が発達して大雨となるおそれがあるため警戒が必要です。東日本でも広い範囲で雨となり、局地的に強まる見込みです。
台風の進路や進行速度、前線の位置の予想についてはまだ不確実性があり、雨の強まりタイミングやエリアが変化する可能性があります。引き続き、最新の情報をこまめに確認するようにしてください。
北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風21号の名前「コンレイ(Kong-rey)」はカンボジアが提案した名称で、クメールの伝説上の少女の名前/それが元になった山の名前からとられています。