2024/10/28 17:15 ウェザーニュース
10月28日(月)15時現在、大型の台風21号(コンレイ)は、フィリピンの東を西北西に進んでいます。今後急速に発達し、暴風域を伴い非常に強い勢力で沖縄の先島諸島に接近するおそれがあります。その後は進路を東寄りに変えて低気圧へと変化するものの、週後半は元台風の低気圧がもたらす湿った空気の影響で、西日本では大雨のおそれがあります。
▼台風21号 10月28日(月)15時
中心位置 フィリピンの東
大きさ階級 大型
強さ階級 //
移動 西北西 15 km/h
中心気圧 980 hPa
最大風速 30 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 40 m/s
台風21号はこのあと北西に進む見込みで、月末の31日(木)から11月1日(金)にかけて台湾方面に進む可能性が高くなっています。
進路にあたる海域は台風の発達に適した環境になっているため、急速に勢力を強める見込みです。明日29日(火)には暴風域を伴い、明後日30日(水)には中心気圧が935hPa、中心付近の最大風速が45m/sと非常に強い勢力にまで発達します。
台風が勢力を強めることにより、沖縄では先島諸島を中心に台風の接近前からうねりを伴った高波で大しけになり、台風接近時は暴風雨によって大荒れの天気となるおそれがあります。食料の確保や暴風・停電対策など早めに進めるようにしてください。また交通機関への影響にも注意が必要です。
台風は31日(木)から1日(金)にかけて台湾付近を通過しながら急速に勢力を弱め、北東寄りに進路を変えながら2日(土)には東シナ海で熱帯低気圧に変わると予想されています。
明日29日(火)以降本州付近には秋雨前線が停滞する予想です。台風から変わった低気圧は北東に進みながら西日本に接近し、秋雨前線に取り込まれる見込みです。低気圧が大量の湿った空気をもたらして秋雨前線の活動が活発化すると考えられます。西日本や東日本の広範囲で雨が降り、特に11月2日(土)〜3日(日)頃は雨雲が発達しやすくなる西日本を中心に大雨となるおそれがあるため警戒が必要です。
台風の進路や発達・衰弱の予想についてはまだ不確実性があり、その勢力や進路によっては秋雨前線に与える影響や雨のタイミングなども変化する可能性があります。引き続き、最新の情報をこまめに確認するようにしてください。
5日先までに台風の暴風域に入る確率が0.5%以上の府県予報区は以下の通りです。(気象庁)
宮古島地方 6 %
八重山地方 43 %
石垣島地方 36 %
与那国島地方 43 %
北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風21号の名前「コンレイ(Kong-rey)」はカンボジアが提案した名称で、クメールの伝説上の少女の名前/それが元になった山の名前からとられています。