2024/10/04 10:30 ウェザーニュース
最盛期には猛烈な勢力にまで発達していた台風18号(クラトーン)は、昨日から急速に勢力を落とし、今日4日(金)9時に熱帯低気圧に変わりました。
大きな被害が出た台湾では荒天のピークを越えましたが、中心から離れた沖縄では今日も猛烈な雨が降るなど大雨となっています。
台風が台湾の南で停滞していた影響で、台湾では今週に入ってから雨が続いています。台湾は東部の山岳が急峻なため、湿った南東の風が地形の影響を受ける台湾南東部で特に雨量がかさみ、多い所では9月29日(日)からの降水量が1700mmを超えている地点もあります。また、昨日台風が上陸した高雄など南西部では暴風による被害も拡大しました。
台風は急速に勢力を落として熱帯低気圧に変わりましたが、これまでに降った雨で地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害等の発生が懸念され、警戒を続ける必要があります。
沖縄の北に停滞する前線に向かって、熱帯低気圧周辺の暖かく湿った空気が流れ込んで大気の状態が不安定になっているため、今日4日(金)は朝から沖縄で局地的に雨が強まっています。沖縄県与那国町付近では7時00分までの1時間に約100mmの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表しました。
午後にかけても、特に与那国島など八重山諸島では激しい雨となるおそれがあります。大雨による低地の浸水や土砂災害等に警戒してください。大気の状態が不安定なため、突風などにも注意が必要です。沖縄本島地方でも急な雨の強まりにお気をつけください。
北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風18号の名前「クラトーン(Krathon)」はタイが提案した名称で、果物の名前(英名サントル)からとられています。