2024/10/07 04:55 ウェザーニュース
今年2024年9月は夏かと思うような暑さから、急に秋めいて朝晩の冷え込みが強く感じられる日が続きました。季節の変わり目は心身に不調が出やすいといわれています。だるさや昼間の眠気が抜けない、頭痛、肩こり、便秘や下痢、気持ちが落ち込むなど、原因不明の不調はないでしょうか。
イシハラクリニック副院長・石原新菜先生によると、「過酷な夏を乗り越え、『冷え』や『疲れ』を残したまま、気づかないうちに秋バテの症状が出ているかもしれない」といいます。
秋バテになっていないか簡単にチェックする方法や対策のポイントなど紹介します。
酷い暑さのあとの秋は特に注意が必要なようです。リンナイ株式会社(愛知県名古屋市)が全国20〜60代の男女計1,000名に行った意識調査(※)によると、約7割の人が夏から秋にかけて身体の不調を経験しています。
「不調」として多く挙げられていたのは、「昼間の眠気」、「気分の落ち込み」「冷え」。特に、「頭痛」には40代女性の3割、「便秘・下痢」には30代の3割が悩んでいました。
この時期に特有の「寒暖差」がこのような不調の原因になると考えている人が多いようですが、調査の監修にも当たった石原先生は「秋の朝晩の寒暖差だけでなく、夏の間の冷房や冷たい飲食で身体が冷えて血行が悪くなってしまったことも不調の原因」と話します。
夏の過ごし方次第で身体にダメージを与えており、そこに秋の気温差が加わることで体調を崩してしまうというのです。
同じ意識調査を見ると、「屋内の冷房」からの冷えや寒さで身体の負担を感じている人の割合が半数近くいました。また、夏の過ごし方については「半袖で冷房の中を過ごしたり」「冷たいものを良く飲んだ」という人の割合が8割近くに上りました。
「冷房で冷えを感じている人が半数いるにも関わらず、冷え対策をしていない人が多いのが現状です。
冷房や冷たい飲食で内臓が冷えているために起こる内臓冷えは、『夏の冷え』の原因です。内臓が冷えることで、胃もたれや食欲不振、胃痛、便秘・下痢などの胃腸の不調、むくみやすさ、生理痛・生理不順などの原因になります。
秋バテの原因は寒暖差による自律神経の乱れと、寒暖差による冷え、そして夏の冷えを引きずっていることです」(石原先生)
「秋バテ簡易チェックシート」で、自分に秋バテの可能性がないかチェックしてみましょう。
「食欲がない、 疲れやすいは、朝スッキリ起きられない、は秋バテに見られる症状です。冷たい飲み物をたくさん飲むこと、入浴はシャワーだけ、冷房が効いている部屋で良く過ごすなどは、冷えの原因となります。
また、寒い地域で収穫される果物や炭水化物に偏った食事も冷えにつながります。自分の生活を見直し、秋バテ対策を心がけましょう」(石原先生)
秋バテの可能性がある場合、どうしたらよいのでしょうか。
「生活習慣を見直す必要があります。ポイントとなるのは、運動、入浴、食事です」(石原先生)