2024/09/12 16:22 ウェザーニュース
2024年の9月は三連休が2週連続であり、さらに高山では紅葉も始まるため山に出かける予定を立てている方も多いのではないでしょうか。そこで、9月14日(土)から16日(月・敬老の日)までの三連休中の山の天気予報をお伝えします。
秋雨前線や台風の影響で雨の予報がある山域が多くなっています。しっかりと十分な情報収集と計画をして安全に登山を行いましょう。
北海道では、14日(土)の日中や16日(月)は日差しが期待できそうです。
14日(土)午後は低気圧や前線の影響を受けて天気が下り坂。午前中は晴れる所が多くなりますが、次第に雲が広がり、夕方以降は渡島エリアなど西から雨が降り出す可能性もあります。
その後14日(土)夜から15日(日)にかけて広範囲で曇りや雨となり、渡島エリアや日高など南の山域ほど雨、風が強まる可能性も。また、低気圧通過後は気温が下がり、標高2000m級の山では5℃前後まで冷え込む見込みです。
大雪山では紅葉が始まっており、秋山を楽しむチャンスですが、特に14日(土)から15日(日)に登山を予定されている方は、荒天への備えを万全に。
雨のタイミングは前後する可能性もあるため、最新情報を確認するようにしてください。
16日(月)は晴天が期待できそうですが、前日までの雨で登山道がぬかるんでいる可能性があります。スリップなどにご注意ください。
東北は前線や湿った空気の影響を受けやすく、雲が多くなります。
14日(土)は北部(白神山地、岩手山、岩木山、八甲田山域)で晴れ間が期待できそうです。ただ、南部は前線や湿った空気の影響で曇りや雨となる山が多い見込みです。
15日(日)は日本海側を中心に雨となり、大雨や強風の可能性があります。落雷、突風にも注意。南部太平洋側では晴れ間の出る所もあるとみていますが、強風には注意が必要です。
16日(月)は前線は次第に弱まりながら南下し、南部ほど影響が残る可能性があります。北部は雨の止む所が多いですが、前日の雨の影響で登山道がぬかるんでいる可能性があります。スリップなどにご注意ください。
雨や強風のタイミングなどは変化する可能性がありますので、最新情報や実際の天気の変化に十分に注意してください。また霧(ガス)による視界不良、道迷いにも注意し、雨風への備えを万全に。
この先も周期的な天気の変化となるため、安定した青空が続く日は見込めません。山などのレジャーを計画されている方は常に最新情報を確認するようにしてください。
連休を通して、湿った空気や前線の影響を受けやすくなります。特に15日(日)午後からは前線が南下して16日(月)にかけて影響を受けそうです。
14日(土)や15日(日)の午前中は日差しが届く場所もありそうですが、午後は各地で雷雨のおそれがあります。16日(月)は前線の影響を受けやすく、午前中から雨や雷雨のおそれがあります。紅葉が始まった立山周辺、アルプス、白山周辺などは、連休を通して変わりやすい天気です。
各地で急な激しい雨や落雷、突風に十分な注意が必要です。雨や急な天気の変化に備えた早出・早着、雨風への万全な備えが欠かせません。霧(ガス)による視界不良・道迷いにもお気をつけください。
台風13号が連休中に南西諸島付近を通過する予想です。この影響で、紀伊半島や四国、九州南部の山岳を中心に、連休を通して雨が降りやすく、まとまった雨になるおそれがあります。
特に15日(日)が最も雨がまとまりやすく、特に九州では強風にも要注意。近畿北部から中国山地でも、15日(日)は広範囲で雷雨に注意が必要です。
16日(月)頃には雨のピークは過ぎる見込みですが、前日までの雨の影響に注意してください。また、まだ気温も高く、蒸し暑くなるため、熱中症対策も欠かせません。
これから夏に向けて暖かくなると、山の天気は変わりやすく、晴れている日も安心できません。登山中に次のような変化を感じたら、速やかに下山や待避の用意をしてください。
・急に涼しい風が吹き始める
・雷鳴が聞こえ始める
・モクモクとした黒い雲が近づいてくる
・沢の水かさが急に増えたり濁ってくる
落雷や急な増水で命の危険と直面することもあるため、これらを頭に入れておくことは必須です。
<情報の確認>
山へ行く前日までだけでなく、当日の朝にも必ず最新の天気予報を確認するようにしてください。その際、「大気の状態が不安定」、「山沿いを中心に天気急変に注意」などが聞かれたら、中止・延期をする判断も必要です。
<出発時間>
雷は午後に多くなるため、なるべく朝早くに出発し、山頂へは昼前までに到着できるように計画して出発するのが基本です。
<雷への対処>
避難する場所が少ない山では、両足を揃えて膝を折り、上半身は前かがみで耳を塞ぐという姿勢で雷雨の通過を待つのが正しい対処法となります。木の根元で雨宿りをするのは危険です。
<雨・寒さ対策>
急な雨に見舞われ、衣服が濡れてしまうと、体感温度が一気に下がり低体温症になる危険性があります。レインコートなどの雨具やエマージェンシーシートを持参し、濡れても乾きやすい服を着ていくようにしてください。
登山を楽しむためには、山の気象リスクを把握することも大切ですが、自分の体力・技術などに見合った山を選び、しっかりと登山計画を立てることもお忘れなく。