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台風進路図の予報円の広さは「強さ」「大きさ」とは無関係

  • 2024年8月29日
  • ウェザーニューズ

2024/08/29 14:00 ウェザーニュース

台風の進路図をみると、予報円の広さは後半になるほど広くなります。これは台風の強さや大きさとは無関係で、位置の誤差が大きくなることを示しています。

今回の台風10号では特に後半の予報円が広く、信頼度が低いことを示唆しています。

予報円の広さは台風予測の不確実さを表す

台風進路図の予報円は、台風の中心が70%の確率で入ると予想される範囲を示しています。

当然、先の予報ほど誤差は大きくなるため予報円は広くなるものですが、その広さは予報の信頼度によって5段階に分けられています。

予報円が狭いほど進路の予報の信頼度が高く、予報円が広いほど予報の信頼度が低いことになります。

今回は期間後半ほど信頼度が低下

あらかじめ定められた信頼度ごとの予報円の広さが決まっているため、期間を通して信頼度がBのときもあれば、後半ほど信頼度がAに寄っていく場合もあります。

今回の台風10号はそれとは逆で、期間後半ほど信頼度が低下しています。21時間先までは信頼度がAとなっていますが、24時間先には信頼度がA'に、48時間先には信頼度がBに、72時間先には信頼度がB'に、96時間先と120時間先には信頼度が最低のCに下がっています。

台風を移動させる風「指向流」が弱い

予報円の信頼度が低下している原因は、台風を移動させる上空の風「指向流」が弱いことによります。

この図は台風を移動させる指向流である大気中層の風の予想を示したものです。強い偏西風は北海道付近に離れているため影響を受けることができません。

台風の東西にはそれぞれ高気圧が発達する見込みで、その縁辺をを吹く風の流れが台風を移動させることになりそうです。西側では南に向かう風が、東側では北に向かう風が吹くと予想されていて、どちらの影響を強く受けるか次第でその後の動きが決まってきそうです。

この影響で複雑な動きをする可能性も考えられます。進路の予報が変わっても一喜一憂せず、大雨への備えを行うようにしてください。

台風情報を正確に理解して、適切な防災行動・避難行動をとれるようにしましょう。

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