2024/09/03 05:06 ウェザーニュース
青紫色が美しいブルーベリーが旬を迎えています。香りが高く甘酸っぱい味と、小粒で皮をむかずに食べられるので、食べやすいフルーツの一つです。
ウェザーニュースでは、「ブルーベリーが好きか、嫌いか」についてアンケート調査を行いました。結果を見ると、「好き」と答えた人が全体の9割以上に上り、多くの人から支持される人気食材だということがわかりました。
このブルーベリー、味や食べやすさばかりでなく、栄養価が高いことでも注目されています。詳しい話を、野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。
ブルーベリーは、ツツジ科の植物です。
「昔から欧米では、野生のブルーベリーを食用にしていましたが、20世紀のはじめからアメリカ、カナダ原産の種類の品種改良が進められて、今日では世界的に広く栽培されるようになりました。
ブルーベリーといえばアントシアニンと認識されるほど、多く含まれていることが知られています。アントシアニンを含む他の身近な野菜や果物と比べても、100gあたりの含有量が非常に多いことがわかります」(吉田さん)
アントシアニンには具体的にどのような健康効果があるのでしょうか。
「アントシアニンとは、活性酸素を除去・抑制する抗酸化作用が期待されるポリフェノールの一種なので、疾病や老化を防止する機能があると言われています。
さらに、ブルーベリーに豊富に含まれるアントシアニンは夜間視力の向上、緑内障の予防、眼精疲労の軽減に効果が期待されています。
これは、アントシアニンに目の網膜に存在しているタンパク質(ロドプシン)の再合成を促進する働きがあり、目の機能改善に働くことによると言われています」(吉田さん)
ではアントシアニンを効果的に摂取するブルーベリーの食べ方を教えてください。
「アントシアニンは、水に溶けやすいという特徴があり、食べてから作用するまでの時間が比較的短いものの、効果があまり長く続かないと言われています。
そのため、日々継続的に摂取することが重要です。食べ方としてはフレッシュな状態での生食がおすすめなので、旬の今の時季は、ぜひそのまま食べましょう。
さらに、ブルーベリー単独だけでなく、ブルーベリーとヨーグルトを食べ合わせると、ヨーグルトに含まれ、免疫効果を高めるプロバイオティクスとブルーベリーの抗酸化作用が組み合わされ、さらなる免疫強化の効果が期待できます。
チーズと組み合わせると、チーズのタンパク質には肌細胞の再生と修復に効果があるため、ブルーベリーの抗酸化作用とあいまって、肌の健康をより向上させる効果があると言われています」(吉田さん)
ブルーベリーは密封容器に入れて冷蔵庫の野菜室に入れておけば、生で2〜3日は保存することができ、食べきれない時は冷凍保存も効き、ジャムやジュースにしても良いそうです。
旬のブルーベリーが出回る今の時季、ぜひ生でいただいて、まだまだ続く暑さを乗り切りましょう。