2024/06/30 12:36 ウェザーニュース
6月の日本の平均気温は29日(土)までの速報値で平年より高く、17か月連続で平年を上回る見通しです。
その一方で西日本、東日本は雨量が多く、梅雨入りが遅れたにも関わらず、平年の2倍以上の雨が降った所があります。
都市化の影響が比較的小さい全国15か所の代表地点(※)の観測値による、6月の日本の平均気温偏差は+1.13℃でした。(29日までの速報値)
5月に比べると若干平年との乖離が大きくなり、平年よりも高い状況は17か月連続に伸びました。観測史上2番目に高かった昨年とほぼ同じ水準になる見通しです。
夏の太平洋高気圧はそれほど勢力を広げなかったものの、大陸方面から暖かな空気が流れ込むタイミングで気温が上昇しました。12日(水)には福島県で今年全国初となる最高気温が35℃以上の猛暑日を観測し、14日(金)には全国418地点で真夏日となっています。梅雨入りが遅れて、晴れた日が多かったことも、気温の上昇に寄与したとみられます。
※算出に使用している地点
網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島
梅雨前線がなかなか本州付近に停滞せず、梅雨入りは九州南部で6月8日頃、関東甲信では6月21日頃と平年よりも大幅に遅くなりました。
ただ、九州南部は6月下旬になると前線が停滞して大雨が続き、鹿児島市では20日(木)からの10日間で700mm超の大雨を観測。6月の雨量は29日(土)までに891.0mmと観測史上4位の多さです。
関東は雨の日数こそ少なかったものの、6月はじめは寒気の影響で強い雨が降り、梅雨入り前にも一時的な梅雨前線の北上で雨がまとまるなど、一度に降る雨量が多くなりました。東京都心の6月の雨量は平年の2倍以上に達しています。
7月は中旬までに西日本、東日本の広い範囲で梅雨が明けるとみられ、夏の暑さをもたらす太平洋高気圧は平年よりも北西への張り出しが強まる見通しです。7月以降も全国的に平年よりも気温の高い状況が続き、場合によっては昨年に匹敵するような猛暑となる可能性があります。
梅雨が明けるまでは梅雨前線の活動が活発になり、その後も西日本を中心に湿った空気が流れ込みやすくなるため、降水量は平年並みか多い予想です。
暑さと強い雨の両方に注意が必要な夏になるとみられます。