【まじめな女子高生の出来心…】いつも降りる駅を乗り過ごし知らない駅で下車→人生初めての「さぼり」が「尊い」「いい話」と話題【作者に聞く】

  • 2025年3月22日
  • Walkerplus

知らない駅に降り立つと、どんな景色が広がっていたのか?
知らない駅に降り立つと、どんな景色が広がっていたのか?

それはちょっとした出来心からだった。目立たず教室のすみっこにいるようなまじめな女子高生が、いつも降りる駅を乗り過ごし、その先の知らない駅で下車。学校をさぼる度胸なんて持ち合わせていないはずだったのに、なぜか海が見える知らない町を歩いていた。

作品を読んだ人たちからは「めっちゃエモい」「尊い!」「すげぇー!いい話だァ~!」と絶賛の声が届いた。「ひと駅先でさえ、なかなか行けないせわしい日々ですからね。こういう日があってもいいと思います」という温かい声も。本作の作者は湊月(@mizunashi1025)さん。大学在学中に、女子向け少年漫画雑誌の月例賞で銅賞を受賞したものの、その際はデビューには至らず。社会人になってウェブ漫画にシフトし、ダメ元で描いた原稿をGANMA!(コミックスマート)に送ったところ、担当編集がついてデビュー作「氷のような夏は恋に溶ける」の連載が開始。「氷のような夏は恋に溶ける」は、電子書籍としても刊行されており、2024年2月に最終巻の5巻が発売された。そんな湊月さんに本作「知らない駅に降りてみた話」についての制作秘話を聞いてみた。



■誰でも一度は考えたことがある!?一緒にその先の景色を見に行こう
ちょっとした出来心で、学校をさぼって知らない駅まで行ってみることに…!!
ちょっとした出来心で、学校をさぼって知らない駅まで行ってみることに…!!

知らない駅に降りてみた話_P01
知らない駅に降りてみた話_P01 / 湊月(@mizunashi1025)

たまたま、なんかよさげな海の見える町に降り立った主人公
たまたま、なんかよさげな海の見える町に降り立った主人公 / 湊月(@mizunashi1025)

夏にぴったりのさわやかなストーリーだが、湊月さんに聞いてみると「高校時代は電車通学だったので、ガタンゴトンという音と揺れが、朝の眠気も相まって心地よかった記憶があります。このままただ揺られて、いろんな景色を見ていたいなという願望はありました。『ほんの少し日常から外れるのも楽しそうだな』とは思っていましたが、実際には度胸がなくてできず終いでした」と語った。

本作での見どころは「誰でも一度は経験したのでは?という共感ポイントを目線キャラである女の子に詰め込んでいます。例えば、通勤通学時間が過ぎれば電車の本数が極端に減る、見ているようであまり見ていない駅の表札や道の看板や建物。いざというときに思い出せなくて肝心なところが脳内でモヤがかかってしまう現象、昔はスマホのデータ使用量が上限を超えると動作が極端に遅くなって不便だった点など、『そんなこともあったなあ』と感じてもらえたらうれしいです」とポイントを教えてくれた。

登場人物は2人とも学校に遅刻しているが、それを正当化したいわけでもなく否定したいわけでもなかったのでセリフ選びに、かなり悩んだとか。「読む人の心がスッと軽くなるような言葉があるといいなと、後半から出てきた男の子のセリフにはそんな想いも少し込めました」とこだわりを聞かせてくれた。

モデルとした駅・町は2つほどあって、まだ足を運べていない場所なので、自分の中にある海の見える町のイメージを描いた景色がほとんど。本作8ページの1コマ目の風景はずっと描きたかった景色だったようなのでぜひ注目してほしい。

降り立ったことのない駅まで足を伸ばしてみたくなる本作、ぜひ一読してほしい。



取材協力:湊月(@mizunashi1025)

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