「それは相続放棄ではありません」母への親孝行が借金地獄に!?知らないと痛い目をみる遺産相続の闇…【作者に聞く】

  • 2025年3月19日
  • Walkerplus

相続放棄を希望したら、大変なことに!
相続放棄を希望したら、大変なことに! / 漫画=弁護士のたぬじろう

知らないとヤバイ法律、知ったら知ったで悪用する人が出てきてしまう…それが法律です。弁護士をしながら、法律にまつわる4コマ漫画を日々、X(旧Twitter)で発信をしている【漫画】弁護士のたぬじろうさん(@B_Tanujiro)。意外と身近に存在する、法律にまつわる「ヤバイ」を漫画にすることで、法律を知ることの重要性を読者に投げかけています。


■母のために相続放棄したつもりが「借金だけ相続してしまった」結果に。手続きを間違うと大変な事になる!?
8話P1-1
8話P1-1 / 漫画=弁護士のたぬじろう

8話P1-2
8話P1-2 / 漫画=弁護士のたぬじろう

8話P1-3
8話P1-3 / 漫画=弁護士のたぬじろう

父の残した財産は、家とほんの少しの預金だけ。借金はないということで、子どもたちはその財産をすべて母親に相続させようとみんなで「相続放棄」した。しかしそれは「相続する権利が次の順位の相続人に移った」だけだった。そのため、子どもの分の相続の権利が親族へ渡り、家も法定相続分に応じた共有状態となってしまい、争うこととなる。

このような件について作者弁護士のたぬじろうさんは「まず、相続放棄をなかったことにする方法としては、1.『撤回』と2.『取消し』という2つの方法がありえます。本件では、勘違いにより相続放棄をしてしまっていますので、考えられる取消原因は『錯誤』(民法95条)という制度です。これは、勘違いで行った法律行為(意思表示)について、一定の要件の下で取り消すことができるというものです」と教えてくれた。しかし、法律に則った様々な理由から、やはり取り消しは認められない可能性が高いと言う。

「知らないとヤバイのが法律の世界ですが、中途半端に知っていることが逆にヤバイこともあります。本件に限らず、思いもよらない法律の落とし穴はよくあります。事前に弁護士に相談してくれれば防げた事案というのは、本当に(本当に!)多いです。皆様におかれましても、法律について気になることがあれば、弁護士に相談することを強くおすすめします。相談だけで落とし穴を回避できるのですから」と弁護士のたぬじろうさんは警鐘をならした。


取材協力:【漫画】弁護士のたぬじろう(@B_Tanujiro)

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