
Web-Design.LINK合同会社(代表:梅木千世)は、株式会社神社仏閣オンラインと協業するデザインブランド「僧伽-SAMGHA-」より、新商品のTシャツ「歳徳玉女神」(4980円)と「文字曼荼羅」(4980円)の2点を発表した。
■大本山妙顕寺塔頭 恵命院所蔵「歳徳玉女神」Tシャツ
「歳徳玉女神」は妙法蓮華経の力によって福をもたらす神。今回デザインに用いた歳徳玉女神は、1796年(寛政8年)11月に彫られた版木から刷り出したものだ。
元の版画は縦39センチ、幅19センチと比較的大きなものであり、江戸時代にはこのような大きな紙札が使用されていたことがうかがえる。しかし、その大きさと貴重さから、現在では特別な機会を除き、紙札として刷り出され授与されることはない。
歳徳玉女神は一般的に「歳徳神(としとくしん)」と呼ばれ、正月の神として知られる。この神がいる方角が「恵方」とされ、その方角に向かって物事を行えば万事に吉とされる。そのため、正月にはこの神の御札を恵方に貼り、福徳を願う風習がある。また、歳徳玉女神が手にする3つの如意宝珠は「三鏡宝珠(さんきょうほうじゅ)」とも呼ばれ、日・月・星の三光と天地人の三才を表している。これは世界の動きをつかさどる象徴であり、その神秘的な力を示している。
「歳徳玉女神」Tシャツ(4980円)
■仏教の世界を描いた「文字曼荼羅」
このデザインは、日蓮宗の曼荼羅をもとに、日蓮宗惠命院の住職が描いた墨書をデザイン化したもの。中央には「南無妙法蓮華経」の文字が描かれ、これは一般的に「髭題目(ひげだいもく)」と呼ばれるが、実際には「光明点」とされ、仏の光を表現している。また、四方に配置された四大天王は、仏の教えの光が世界全体に広がっている様子を示し、その光を受け止めた者は、誰であっても仏の世界に住することを象徴している。
本図案には描かれていないが、本来の曼荼羅には、仏や菩薩に加え、地獄に落ちたとされる提婆達多や、怒りの世界に生きる阿修羅王、仏道修行を妨げる第六天魔王なども描かれている。これらの存在もまた、仏の教えを受け入れることで苦しみから解放され、悟りを開くことができるとされている。
【写真】日蓮宗の曼荼羅をもとに、日蓮宗惠命院の住職が描いた墨書をデザイン化した「文字曼荼羅」Tシャツ(4980円)
今回の新商品について担当者に話を聞いてみた。
ーー今回の新商品の狙いは?
「僧伽」は観光だけに頼らず、所蔵品のデザインによる商品化を行い、所蔵品自体を売却したり傷つけることなく多くの人に触れていただくことで、地方創生ならぬ文化の創生を目指しています。特に海外のお客様にこれまでと違った形で日本古来の文化に触れていただきたいと思います。
ーー今回の新商品のイチオシは?
今回最もおすすめしたいのは「歳徳玉女神」です。江戸時代にはこのような版画が作られていたことはあまり知られていません。また恵方とは、この神様がおられる方角のことなので、恵方巻とはまた違う形で福徳を願うことができます。
ーー読者(ユーザー)へのメッセージは?
私どもWeb-Design.LINKは名前の通りWebデザインの制作会社ですが、"LINK" の意味は 「つながり」や「結びつき」 です。今後もデザイン制作事業、海外EC支援事業を通して仏教に限らず日本の文化、製品、クリエイターをLINKしていまいります。
「僧伽-SAMGHA-」のデザインは、ただのファッションではなく、仏教美術の持つ精神性と歴史を現代に伝えるもの。本Tシャツを通じて、伝統の美しさと、その奥にある深い教えを感じてみてはいかがだろうか。
※売上の一部は、文化の未来継承のためにお寺に還元されます。
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