
卒業式の後、花束を持ち帰った不良少年。けれどその花は少年のためのものではなく…「卒業」をテーマにした4コマに感動 / 画像提供:津夏なつな(@tunatu727)
一つのお題やテーマでさまざまな解釈やストーリーが描かれるのが競作の大きな魅力。「卒業」をテーマにキュンとする作品を描くTwitter上の競作で、恋愛とは違う方向性で心を打つ情景を描いたオリジナルの4コマ漫画に「4コマでここまで綺麗な話を描けるなんて凄い」「惚れました」と、6000件以上の「いいね」が寄せられている。
作者は、「4コマ漫画1000本ノック」として、Twitter上で4コマ投稿を続ける津夏なつなさん
(@tunatu727)。Twitterユーザーの自主企画「キュンバト」にて初代の優勝作となった4コマを紹介するとともに、“お題”をもとに作品を作る時の変化など作品制作について津夏さんに話を訊いた。
■卒業がテーマの競作で、角度を変えて挑んだ感動の4コマ漫画
「卒業」1 / 画像提供:津夏なつな(@tunatu727)
「卒業」2 / 画像提供:津夏なつな(@tunatu727)
「桃太郎の機転」1 / 画像提供:津夏なつな(@tunatu727)
「キュンとするシーン」がテーマの競作「キュンバト」に参加した本作。今回のお題『卒業』と聞いた時のことについて、作者の津夏さんは「卒業にちなんだ男女の恋愛がパッと思い浮かんだので、それなら男女の恋愛ではないアイデアで作れないかと考えました」と裏側を聞かせてくれた。
卒業というイベントは子供が主役でありながら、親にとっても大きなイベントのひとつ。津夏さんによると「立派に育った子供の姿を見て感じる親の“キュン”は、嬉しさでもあり、また寂しさでもあると思います」と複雑な気持ちが表現されているのが共感を呼んだ理由だろう。
津夏さんは「4コマ1000本ノック」として日々作品制作を続けているが、「基本的にはオリジナルでも自分でお題を設定してアイデアをひねり出すことの方が多いです。どうしても思いつかない時は、他の方が描いている作品を参考にして、テーマだけ拝借したりすることもあります」とアイディアを生み出すには苦労もあるようだ。
本作でチャレンジしたことは、普段とは違った思いっきりあざとい作品にすることで「感動してもらいたくて描くような作品は、気恥ずかしさがあって少し勇気がいるのですが、今までチャンレジしたことのないジャンルでしたので真面目に挑戦しようと思いました。描いてみてとても新鮮で、本当に楽しかったです」と語る。
一方で、いつも読んでくれている方々がこの作品を受け入れてくれたことに安心しつつ「やっぱりいつものギャグが読みたいという声も同じくらい嬉しかったです」と話す津夏さん。これからの挑戦にも目が離せない。
取材協力:津夏なつな(@tunatu727)