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深海からこんにちは!サンシャイン水族館で“ヘンテコ”な深海生物を見て、触れる企画展が開催中

  • 2025年1月22日
  • Walkerplus

東京都豊島区池袋のサンシャイン水族館では2025年1月17日から3月16日(日)までの期間、企画展「ゾクゾク深海生物2025~奇妙奇怪ヘンテコ深海生物~」が開催されている。この企画展では、深海生物の“ヘンテコ”に注目して、さまざまな展示方法が取り入れられている。
サンシャイン水族館で企画展「ゾクゾク深海生物2025 ~奇妙奇怪ヘンテコ深海生物~」が3月16日(日)まで開催中!
サンシャイン水族館で企画展「ゾクゾク深海生物2025 ~奇妙奇怪ヘンテコ深海生物~」が3月16日(日)まで開催中!


■展示の一部を紹介!ヘンテコ深海生物を「見られる、わかる、撮れる」
特殊な生息環境に住む深海生物は、なかなか生きた状態で目にすることができない。そんな深海生物の未知なる不思議な生態を見るために、特殊な方法を用いた標本や、ロマンのあふれる化石も使って展示を企画したという。ここでは、そんな企画展のメインである深海生物の展示について一部紹介!

なかなか生きた状態で目にすることができない深海生物だが、表層と深海の水温の差が縮まる冬場には、温度差によるダメージを抑えて深海生物を水揚げすることができる。今回の企画展では、飼育スタッフが深海底引き網漁の船に乗船した際に採集できた、生きた状態の深海生物たちも展示される。胸ビレと腹ビレを脚のように使い、海底を歩くようにして移動するアカグツ(アンコウの仲間)など、ヘンテコな身体のつくりや動きを実際に観察してみよう!
胸ビレと腹ビレを脚のように使い、海底を歩くまたは少し跳ねるようにして移動するアカグツ(アンコウの仲間)
胸ビレと腹ビレを脚のように使い、海底を歩くまたは少し跳ねるようにして移動するアカグツ(アンコウの仲間)


また、世界最大のダンゴムシの仲間で、いまなお謎の多い「ダイオウグソクムシ」の新種の化石も展示される。世界で初めて化石から見つかったダイオウグソクムシの新種「コミナトダイオウグソクムシ」の化石が日本の水族館で展示されるのは今回が初めて!サンシャイン水族館には生体のダイオウグソクムシも展示されているので、見比べてみてはいかが?
世界最大のダンゴムシの仲間で、大西洋、メキシコ湾の水深350メートル~2300メートルに生息する「ダイオウグソクムシ」
世界最大のダンゴムシの仲間で、大西洋、メキシコ湾の水深350メートル~2300メートルに生息する「ダイオウグソクムシ」 / サンシャイン水族館

日本の水族館で初展示の「コミナトダイオウグソクムシ」の化石
日本の水族館で初展示の「コミナトダイオウグソクムシ」の化石


標本の展示にも深海生物の普段見られない一面を見るための工夫がなされている。硬骨、軟骨をそれぞれ赤、青に染め分け他の組織を透明化させる染色方法によって作製された「透明骨格標本」では、生物が持つ骨の繊細さや身体の骨格構造の特徴がよくわかる。
身体の骨格構造の特徴をよく捉えたホウライエソの頭部の「透明骨格標本」
身体の骨格構造の特徴をよく捉えたホウライエソの頭部の「透明骨格標本」 / 新世界「透明標本」/ 冨田伊織(C)


また、一般的な研究用のものとは異なる保存液を用いることで退色を防ぎ、生きているときの見た目がある程度維持された「色彩保存標本」では、今にも動き出しそうなほどリアルな深海生物を観察できる。深海生物の特徴である発光器官も観察できたり、生体と違って深海の暗い環境を再現する必要がないため明るい照明の下での撮影が可能になったりと、深海生物のヘンテコさを楽しむにはピッタリだ!

■参加型コンテンツも登場!楽しみながら深海の世界を知ろう

今回の企画展では、楽しみながら普段馴染みのない深海のことを学べる参加型コンテンツも登場する。普段見ることのできないバックヤードを、飼育スタッフが生き物たちのエピソードを交えながら案内する「探検ガイドツアー」に深海特別バージョンが登場!見る機会すら少ない深海生物の冷凍・冷蔵標本に直接触れるという貴重な体験もすることができる。1日1回限定で定員も各回15名なので、気になる人は前もって要チェックだ。
飼育スタッフと一緒にバックヤードに潜入したり、深海生物の冷凍・冷蔵標本に直接触れたりと、特別な体験ができる
飼育スタッフと一緒にバックヤードに潜入したり、深海生物の冷凍・冷蔵標本に直接触れたりと、特別な体験ができる


【ゾクゾク深海ツアー 詳細】
■日時:イベント期間中 毎日11時~(所要時間は約40〜50分)
■料金:1000円 ※別途水族館への入場料が必要
■参加方法:アクアリウムクラブ会員証発行カウンターにて当日受付

また、深海生物のことをもっと知ることができる「ゾクゾクスタンプラリー」も開催される。じっくりと解説を見て、深海生物のヘンテコな謎を知りながら、スタンプを集めよう!会場にある4つのスタンプをすべて押すと、「ゾクゾク深海生物オリジナルステッカー」(全2種)がランダムで1枚もらえる。


■イベント限定のグッズやカフェメニューも登場!
今回のイベントにあわせて、深海生物にまつわる限定オリジナルグッズや限定コラボドリンクも登場。メンダコやチョウチンアンコウなどの深海生物の絵柄が描かれたキーホルダーは、暗闇で光る蓄光仕様で手軽に深海感を味わうことができる。全4種+シークレット1種といったラインナップでどんな生物のキーホルダーが当たるかは開けるまでのお楽しみ!お土産に買ってみてはいかがだろうか?
深海生物みたいに暗闇で光る「オリジナル蓄光キーホルダー」(4種+シークレット1種/各627円) ※絵柄は選べません
深海生物みたいに暗闇で光る「オリジナル蓄光キーホルダー」(4種+シークレット1種/各627円) ※絵柄は選べません


サンシャイン水族館に併設されたタリーズコーヒーで提供されるのは、「アクアリウムココア深海2025 ver.」(全6種/各746円)。深海生物のイラストが浮かぶココアで身体の芯まで温まりつつ、謎とヘンテコにあふれる冷たく暗ーい深海に思いを馳せてみよう!
深海生物のイラストが浮かぶ「アクアリウムココア深海2025 ver.」(全6種/各746円)
深海生物のイラストが浮かぶ「アクアリウムココア深海2025 ver.」(全6種/各746円)


■【担当者インタビュー】展示のこだわりや、バックヤードツアーの詳細などについて担当者に話を聞いてみた。
今回は、展示のこだわりや、「ゾクゾク深海ツアー」の詳細などについて担当者に話を聞いてみた。

――「ゾクゾク深海生物2025 ~奇妙奇怪ヘンテコ深海生物~」の開催に関して、狙いやターゲットなどについて教えてください。

「深海」とは植物プランクトンが光合成できない200メートルより深い海のことです。私たちが簡単に行くことができない環境である深海には、私たちの常識を超えるヘンテコな生物が多く生息しています。そのようなヘンテコな姿、習性を多くの方々に知っていただきたいという狙いで開催しております。

――「ゾクゾク深海生物2025 ~奇妙奇怪ヘンテコ深海生物~」では、生体展示、化石展示、標本展示と異なる3種の展示方法が使われるとのことですが、それぞれについて展示の注目ポイントやこだわりなどあれば教えてください。

生体展示では、飼育スタッフが深海底引き網漁船に乗船し、船上から大切に扱ってきた生体を中心に展示しています。生きている深海生物をしっかりと観察してみてください。

化石については国内の水族館では初展示となるダイオウグソクムシの化石などを千葉県立中央博物館から借用しました。大昔から今まで、ほとんど姿を変えていないヘンテコな姿を現生の深海生物と見比べてみてください。

また標本展示については、生きている姿を見ることが極めて難しい深海生物のアルコール標本や、生きているときの色彩のままで観察できる色彩保存標本、透明で部分的に着色することで体の構造がわかりやすい透明骨格標本などを駆使してヘンテコに迫ります!

――異なる3種の展示方法を用いることでリアルな深海生物を感じられる展示を展開するアイデアはどのようにして生まれましたか?

深海生物といえば、ヘンテコな姿が特徴的なのですが、ヘンテコになった理由はさまざまです。たとえば、太古の昔からヘンテコな深海生物がいる理由は化石を見比べていただく、発光する生物については発光する理由をわかりやすく映像や模型で見ていただくなど、生物ごとに特有のヘンテコな理由に焦点を絞った結果、異なる3種の展示方法を取り入れることになりました。

しかし、わかりやすく伝えるという点にはいつも苦労しています。多くの標本、資料を提示したり、多くの研究者やスタッフの助言をもらったりすることで「OK!」と言いきりたいところですが、わかりやすい伝え方としては正解とは言えないかもしれません。そのため、お客様に「わかりやすく」ご覧いただけるよう、飼育スタッフがいつも展示の工夫方法を考えています。

――「ゾクゾク深海ツアー」について、普段のツアーでは見られない注目ポイントやバックヤードの様子などあれば教えてください。

過去に深海生物生体(オオグソクムシやヌタウナギ)に直接触っていただくイベントなども開催しましたが、今回はなんと深海生物のことに詳しくなれる解説のほか、深海生物の冷凍標本に直接触っていただく機会もツアーの中に入れ込みました!どんな標本に触れるかは秘密ですが、レアな深海生物が登場するかもしれません!


普段水族館で見られる魚や海の生き物がすんでいる環境とは全く異なる「深海」。過酷な環境下で生き残るために独自の進化を遂げた深海生物たちのヘンテコな姿を見て・触って、楽しく深海の神秘に思いを寄せてみよう!

【サンシャイン水族館 概要】
■所在地:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
■営業時間:10時~18時
※最終入場は終了1時間前
※変更の場合あり  
■入場料:大人(高校生以上)2600円~、子ども(小・中学生)1300円~、幼児(4歳以上)800円~
※時期や特別営業時等により変動します
※土・日・祝日および特定日は、事前予約(日時指定)が必要です。詳しくは、サンシャイン水族館公式サイトをご確認ください。

※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

文=平岡大和

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