
「退部する」という強い決意で入部した陸上部。その意外な結果に反響集まる / むめい(@mumei10101)
学校の部活動は、学校によっては入部必須だったという人も多いだろう。とは言え、誰もが部活をやりたいというわけでないもの。X上で、3.3万件を超える「いいね」が寄せられたエッセイ漫画「無気力中学生の一大プロジェクト!!!」は、やめるつもりで陸上部に入部した中学生時代を描いた体験談だ。作者は自身の思い出をコミックエッセイとしてSNSやブログで描く漫画家のむめい(@mumei10101)さん。反響を受け、作者のむめいさんに本作で描かれたエピソードについて話を訊いた。
■サボってやめるつもりだった部活で1年生にして大会記録
「無気力中学生の一大プロジェクト!!!」01 / むめい(@mumei10101)
「無気力中学生の一大プロジェクト!!!」02 / むめい(@mumei10101)
「無気力中学生の一大プロジェクト!!!」03 / むめい(@mumei10101)
作者のむめいさんは部活動必須の中学校に入学したものの、部活をやらずに過ごしたいと考えていた。友人から「陸上部はサボれる」と聞き「3カ月後には退部する」と決意して入部。しかし、先輩とのマンツーマン指導で、優しい先輩の助けを受けながら5カ月が過ぎる。最初で最後の大会では、お世話になった先輩のために真剣に砲丸投げを行い、まさかの大会新記録を樹立。注目の的となり、さらに1年陸上部に留まることとなった。
このエピソードはドラマチックな展開で、読者から「才能しかない」「熱い展開すぎ」という声が多数寄せられた。なお、バレー部の体験入部での失敗談も描かれており、その後日談としても爽快な内容となっている。
陸上部の話を題材に選んだきっかけについて、むめいさんは「バレー部の体験入部の思い出を描いたときに『結局何部に入ったの?』と読者の方からコメントなどがあったので、いつか陸上部に入ったことも描こうと思ってました」と話してくれた。
本作では、その表現力がパワーアップしているのも印象的だ。特に、お世話になった先輩の顔が砲丸にオーバーラップするコマなど、独特過ぎる画風が特徴的である。
漫画制作を重ねる中で作画の変化について、むめいさんは「昔よりも漫画のコマを大きくするように変えました」と話す。「その分ページ数や作業量は増えた気がしますが、小さなコマでは描ききれないような絵や背景の色使いもいろいろと遊べるので楽しいです」と、積み重ねによって表現の幅が広がっていることを教えてくれた。
取材協力:むめい(@mumei10101)