
「ナミさんってお子さんの体調が悪くなるからよく休むじゃない?店長とバイトくんたちが迷惑だってこの前言っていたのよ」という話を同僚から聞かされたワーママ。「前日に急に休むって言われても困るって言ってたわよ」と。その言葉がずっと頭から離れなかった。
確かに迷惑をかけているのは事実だが、実際にそう言われていたと知るとショックが大きい / (C)ナミ
5歳上の会社員の夫と、2人の小学生の子どもと暮らしているナミさんは結婚を機に専業主婦となったが一念発起し、仕事を始めることに。ただ、前職の正社員に戻るのではなく、子どもがまだ小さいためパート勤務を希望し、保育園のすぐ近くという好立地のコンビニで働き始めていた。
パートで仕事を再開することに! / (C)ナミ
ナミさんにとって、久しぶりの職場はとても楽しいものだった。変なお客さまの対応に苦戦することもあるが、常連客や同僚と他愛ない会話をする日々や、社会とつながっているという感覚に充実感を覚えていたのだが、ナミさんはある悩みにぶつかる。
子どもが熱を出すと、保育園から職場に電話がかかってくる。パートの面接のときにもその可能性については予め話しておいたナミさんだったが、実際に突然の早退や休みが重なってくると、職場に気まずい空気が流れ出してきて…。この件に関してナミさんに話を伺ってみた。
電話が鳴るたびに嫌な予感がよぎる / (C)ナミ
――職場の空気や陰口は、精神的につらかったですよね。
最初は「理解を示します!」と店長も同僚のパートさんたちも言ってくれていましたが、実際にその状況になると違う気がしました。ワーママとして働き始めることは自分で決めたことなので仕事の大変さとかは仕方ないのですが、仕事を休む連絡は本当に心苦しく、つらかったです。でも子どもを思えば、休む選択肢しかありませんでした。
――前日の夕方に熱が出て、休みの連絡を入れると「もっと早く言ってよ…」と言われたとか?
はい。「早く言ってよ」と言われても子どもの熱は突然なんです…。さっきまで元気に遊んでて、やっと昼寝したと思ったら高熱が出ていたりします。とはいえ、夕方6時ごろに翌早朝のシフトのお休みを申し出るのは迷惑極まりないという自覚はあります。
――結局、このコンビニでのパートは辞めてしまったのでしょうか?
はい。夫とも相談した結果、今は辞めると決断しました。
――辞めた理由はやはり…?
子どもの病気が一番大きかったですね。周りのママ友たちには、「1年経てば子どもの病気も一周経験して、身体が丈夫になるよ」とアドバイスをもらいましたが…。子どもが熱を出すたびに「あぁ、なんで…」と思ってしまう自分が嫌でした。子どもの体調を最優先に考えられない自分にストレスを感じ、パート先でも迷惑をかけて…それならば、今は辞めようと思ったんです。夫には「子どもがもう少し大きくなって、ある程度お留守番ができるようになったらまた働きたい」と相談しました。
最初は「理解を示すよ」と言ってくれていた店長も…! / (C)ナミ
一昔前に比べ、ワーママに対する職場の環境は整ってきているが、一番重要なのは、一緒に働く人たちの理解だ。ナミさんが働いていたコンビニには育児経験者も働いていたとはいえ、トップである店長をはじめほかのスタッフたちの理解が足りない限り、不平不満の目を向けられて働きづらくなるのは必然だっただろう。
「ナミの『まぁ、いっか』絵日記」には、一度は専業主婦になったナミさんがワーママとして復職するまでの「保育園探し」や「仕事探し」についてもエピソード漫画に詳しく描かれてあるので、興味がある人は一度じっくり読んでみて!
画像提供:ナミ