気象庁による2024年~2025年冬(12~2月)の日本全国の気温は平年並みと予測されている。平年並みとはいえ昨シーズンが暖冬だったため、今シーズンは昨年より寒いということになる。秋の冷え込みこそ遅かったものの、ラニーニャ現象の発生により冬の西高東低の気圧配置が強まり、寒気が南下して気温が低くなって大雪になる傾向もあるとか!今シーズンは昨年は活躍しなかったダウンコートや防寒着が手放せない冬となりそうだ。
「寒い冬になる」と聞くと、ついつい外出が億劫になりがちだが、寒い冬こそ楽しみとなるのがスキーやスノボー、スケートなどのウインタースポーツだ。昨年は暖冬で積雪量が足りずに満喫できなかった人も今シーズンは思いっきり楽しめるのではないだろうか?
そこで今回の記事では、冬におすすめの関東エリアのスキー場や、季節限定で登場する街中のスケートリンクを紹介するとともに、冬に気を付けておきたい水分補給についても解説!水分補給をしっかり行いながら、ウインタースポーツを楽しもう。
寒い冬こそ、ウインタースポーツで体を動かそう / 画像提供:ハンターマウンテン塩原
■風邪予防にもなる!?冬こそ水分補給を!
汗をかかず、のどの渇きも感じにくい冬。しかし水分を欲さないからといって、人間の体に水分が必要なのは夏も冬も同じである。冬は空気が乾燥することにより皮膚表面から水分が蒸発しており、気づかないうちに水分不足に陥りがちだ。
ウインタースポーツに出かける前に、冬こそ気を付けておきたい水分補給のポイントについて知り、冬レジャー時には水分補給を忘れずに行おう。
【1】水分補給は風邪予防にも!
体に水分が足りていないと、気道の粘膜にある“せん毛”が乾燥してしまう。“せん毛”とは、口や鼻から空気と一緒に入り込むウイルスを絡め取ってくれる役割を果たすもの。ウイルスを咳やたんとして体外へ排出してくれるのだが、せん毛が乾燥してしまうと、その働きができなくなってしまい、ウイルスがたやすく体内に侵入してしまい、風邪をひきやすくなる。
また、水分不足は免疫力の低下にもつながる。体内の水分が不足すると血流が悪くなり、白血球の働きが低下。細菌やウイルスを撃退できずに風邪をひいてしまうのだ。
冷水より常温の水がおすすめ
【2】1日の水分摂取の目安量は?
厚生労働省が提唱する1日に必要な成人の水分量は、2.5リットル。これは夏でも冬でも同量であるが、夏はのどの渇きによって自然と摂取できていた人も冬は意識していないとなかなかこの量は摂取できない。食事や体内代謝によって約1.3リットルは摂ることができているが、残りの1.2リットルは積極的に補っていこう。
【3】水分補給のタイミングは?
一度にたくさん飲んでも尿としてすぐに体外に排泄されてしまううえ、水分を一度に大量摂取すると“水中毒”を引き起こしかねない。そこでコップ1杯程度の量(150ミリリットル)を1日8回に分けて摂取するのがおすすめ。1.2リットルと聞くと多く感じてしまうが、以下の一例のような間隔で摂っていけば無理なく補給できそうだ。
〈一例〉
1.起きてすぐに
2.朝食と一緒に
3.10時ごろに
4.昼食と一緒に
5.15時ごろに
6.夕食と一緒に
7.入浴前(もしくは入浴後)に
8.寝る前に
仕事中も水分補給を忘れずに
【4】最適な飲み物は?
冷たい飲み物は胃腸が冷えて免疫力が低下するので避け、常温もしくは温かい飲み物がおすすめだ。常温の水や白湯などが適しているが、味のない飲み物が苦手な人は麦茶でもOK!緑茶やコーヒーにはカテキンが含まれていて、せっかく摂取しても利尿作用が働いてしまうが、麦茶には含まれていないので安心だ。
冬はレンジで温めてホット麦茶にしてみては?
水分補給の重要性は、冬の外出先でも同じ。ついついレジャー先では楽しさが優先したり、外気の冷たさでのどの渇きを感じなかったりして忘れがちとなるが、こまめに水分補給しながら、ウインタースポーツを楽しむようにしよう。
■冬だけ登場!季節限定のアイススケートリンク5選
この季節になると、クリスマスイルミネーションとともに都内にお目見えするのが、屋外のスケートリンク。どのスケートリンクもきらびやかで楽しさ満点!公共交通機関で行ける都内4選に加え、人気エリアの横浜も紹介。冬だけの季節限定スポットなので、お見逃しなく。
※当日の天候・気温により、営業時間や開催内容が予告なく変更・中止になる場合あり
■KOSÉ MIDTOWN ICE RINK(コーセー ミッドタウン アイスリンク)
今年の開催の様子 / 画像提供:東京ミッドタウン
東京ミッドタウンの冬の風物詩ともいえるアイスリンクが今シーズンも登場!16回目を迎える今年は株式会社コーセーとコラボし、都内最大級の屋外アイススケートリンクを提供する。
【詳細データ】
開催期間:2024年11月22日~2025年2月24日(振休)※ 2025年1月1日(祝)は休み/開催場所:東京ミッドタウン芝生広場(東京都港区赤坂9-7-1)/営業時間:11時~21時(最終受付20時)/料金:大人平日1800円、土日祝日2000円、中学生以下平日1200円、土日祝日1400円※12月14日(土)~1月3日(金)は土日祝日料金※貸靴料500円※付き添いのみの場合入場料300円
■Rooftop Star Skating Rink GINZA SIX (ルーフトップ スター スケーティング リンク ギンザ シックス)
屋上庭園のスケートリンク / 画像提供:GINZA SIX
銀座で“宇宙に最も近い”場所に位置する屋上庭園のスケートリンク。リンクの中央にはヤノベケンジの巨大な最新作が登場し、伊藤桂司によるグラフィックとともに、宇宙からの贈り物に思いをはせる空間に。
【詳細データ】
開催期間:2024年11月16日~2025年1月26日(日)※ 2025年1月1日(祝)は休み/開催場所:GINZA SIX ガーデン・屋上庭園(東京都中央区銀座6-10-11・14階)/営業時間:平日14時~21時(最終受付20時30分)※土日祝日は11時~/料金:大人2000円、中学生以下1500円、3歳以下は滑走不可※貸靴料込、手袋の着用必須(持参可・会場にて大400円、小300円で販売)、ヘルメット・プロテクター類の貸出無料(10歳以下はヘルメット着用必須)※付き添いのみの場合入場料300円
■TOKYO SKYTREE TOWN(R) ICE SKATING PARK 2025
昼と夜で違う顔を見せる東京スカイツリー(R)を間近に! / (C)TOKYO-SKYTREETOWN
東京スカイツリーを間近に望む絶好のロケーションを誇るスケートリンク。2025年1月4日(土)のオープニングセレモニーにはプロスケーターの安藤美姫さんが登場。1月11日(土)にはプロスケーターの高橋大輔さんと村元哉中さんが来場し、小学生を対象としたスケートレッスンと、トークショーを開催するなどイベントが盛りだくさんだ。
【詳細データ】
開催期間:2025年1月4日(土)~2月28日(金)/開催場所:東京スカイツリータウン(R)
4階スカイアリーナ(東京都墨田区押上1-1-2)/営業時間:月~木曜日11時~20時(最終受付19時30分)、金~日曜・祝日11時~21時(最終受付20時30分)/料金:大人2200円、小人(中学生以下)1200円※貸靴料込、手袋の着用必須(持参可・会場にて300円で販売)
■FUTAKO TAMAGAWA RISE SKATE GARDEN(二子玉川ライズ スケートガーデン)
過去の開催時の様子 / 画像提供:二子玉川ライズ
2012年にスタートし、今年で13回目を迎える二子玉川ライズの冬の風物詩。毎年家族連れやカップルに親しまれている。今シーズンは二子玉川ライズ クリスマス 2024「Blooming Lights」の世界観をスケートリンクにも反映し、氷上に広がる花畑の中を滑るような体験ができる。
【詳細データ】
開催期間:2024年12月7日~2025年3月2日(日)※ 2025年1月1日(祝)は休み/開催場所:二子玉川ライズ中央広場(東京都世田谷区玉川1-14-1)/営業時間:平日13時~19時(最終受付18時30分)※土日祝日、2024年12月23日(月)~2025年1月3日(金)は11時~/料金:大人2200円、中・高・大学生2000円※要学生証、小学生1700円、未就学児1200円※貸靴料込
■アートリンクin横浜赤レンガ倉庫
アートリンクin横浜赤レンガ倉庫の過去開催時の様子 / 画像提供:(公財)横浜市芸術文化振興財団/撮影:大野隆介
多彩なアーティストが繰り広げるアートとアイススケートのコラボレーションとして、2005年にスタート。今シーズンで記念すべき20回目を迎える。アーティストに小林一毅さんをむかえ、スケートリンクはさまざまな色・形がリズミカルに配置された切り絵をもとにしたアートワークに彩られている。
【詳細データ】
開催期間:2024年11月30日~2025年2月16日(日)/開催場所:横浜赤レンガ倉庫イベント広場(神奈川県横浜市中区新港1-1)/営業時間:11月・12月の平日13時~21時、土日祝11時~21時、1月・2月の平日13時~20時、土日祝11時~20時※12月20日~12月30日は11時~22時、12月31日~1月1日は11時~19時、1月2日・3日は11時~20時/料金:大人1500円※12月20日~12月30日は1800円、3歳~高校生1000円※貸靴料込※付き添い観覧料200円
■日帰りで行ける!関東エリアのスキー場10選!
待ちに待ったスキーシーズンが到来!しかし予算や日程の関係で「宿泊はちょっと…」と尻込みする人も多い。そこで今回は、都心からアクセスのよいスキー場を紹介!北関東の群馬や栃木には気軽に行けるうえ、良質のパウダースノーを誇るスキー場が点在している。日帰りだったらシーズン中に何度も行けるのでチェックしてみて。
■たんばらスキーパーク(群馬県)
初級中級向けコースが充実 / 画像提供:たんばらスキーパーク
群馬県沼田市の北端にあり、関越道沼田ICから約19キロメートルとアクセス良好。さらさらのパウダースノーで人気の高いスキー場だ。初級・中級向けのコースが充実し、トップ1550メートルで全8コースがある。ゲレンデ中腹にあるレストハウスを境に、下部エリアは最大斜度10度の緩やかなファミリーコースが広がっている。
■ハンターマウンテン塩原(栃木県)
関東エリア最大級のスノーリゾート / 画像提供:ハンターマウンテン塩原
都心から近い首都圏最大級のスノーリゾート。全12コースがそろい、最長3000メートルのダウンヒルが楽しめる。バンクやウェーブ、フラットを組み合わせた「Banked Park」と、BOXやレール、キッカーなどを配置した「Terrain Park」の2つのパークを用意。キッズパークも完備している。
■丸沼高原スキー場(群馬県)
【画像】11月~5月とオープン期間が長いのがうれしい「丸沼高原スキー場」 / 画像提供:丸沼高原スキー場
日光白根山の中腹にあるスキー場で、11月下旬から5月上旬とオープン期間が長いのが特徴。パウダースノーの雪質は北海道に勝るとも劣らない。ゲレンデには初級者向けから上級者向けの全13コースがそろい、標高2000メートルのコース山頂にロープウェイで一気にのぼれば、ベースまで4000メートルのロングクルージングも楽しめる。そりのあるキッズパークや、スノーエスカレーターのあるビギナーエリアもあるのでファミリー層にも人気。
■エーデルワイススキーリゾート(栃木県)
首都圏からも意外と近い! / 画像提供:エーデルワイススキーリゾート
栃木県日光市にあるスキー場で、首都圏からは車で約150分、また東武鬼怒川温泉駅からは無料シャトルバスも出ていて交通の便に優れている。10のコースがあり、平均斜度5度のファミリーゲレンデもあれば、上級者向けとして最大斜度30度のダイナミックコースも用意する。
■川場スキー場(群馬県)
川場スキー場は2024-25年シーズンで35周年! / 画像提供:川場スキー場
関越道沼田ICから約25分、首都圏から約2時間で着くうえ、絶好のパウダースノーが楽しめるスキー場。10本のコースがそろい、初級者でも白樺やブナの自然林を抜けて3300メートルのロングコースが楽しめる。ベテランは最大斜度34度の無名峰トライアルで、コブコブのモーグルバーンを楽しもう。
■ホワイトバレースキー場(群馬県)
毎月第1・第3土曜は「子供の日」として小学生以下のリフトが無料 / 画像提供:ホワイトバレースキー場
都心から近く、関越自動車道水上ICからわずか7キロメートルとアクセス抜群のパウダースノーゲレンデ。第2ゲレンデの90%非圧雪「プレミアムパウダーデイ」が好評だ。ゲレンデから独立しているちびっこ広場があり、ファミリーでも安心して遊べる。
■日光湯元温泉スキー場(栃木県)
幅が広く緩斜面が多く、初心者やファミリー層に人気のスキー場 / 画像提供:東武興業株式会社
日光の奥座敷として知られる湯元温泉にあるスキー場で、日光宇都宮道路清滝ICから約28キロメートル、首都圏からのアクセスのよさも魅力だ。初・中級者向けの緩斜面が多く、家族連れや、初心者にぴったり。家族でお得なファミリーセットもあるので公式サイトをチェックしてみて。
■ノルンみなかみスキー場(群馬県)
首都圏から「とにかく」近い!子どものスキーデビューにおすすめ / 画像提供:ノルンみなかみスキー場
関越自動車道水上ICから約3キロメートル。小さいスキー場ながら、首都圏から「とにかく」近いことでも人気。上級向けはやや少ないが、家族連れにとっては子どもの初めての雪遊びスポットとして好評で、雪の遊園地「みなかみスノーランド」もそろう。月~木・日曜は16時30分まで、金・土曜は24時までナイターを実施している。
■ホワイトワールド尾瀬岩鞍(群馬県)
関東トップクラスの広さを誇る / 画像提供:ホワイトワールド尾瀬岩鞍
関東エリア随一の広さとバリエーションに富んだ16コースを用意する関東最大級のビッグゲレンデ。新雪を楽しめる未圧雪コースも6本あり、降雪後は水分の少ないサラサラのパウダースノーが楽しめるとあってパウダーフリークにも好評。キッズ向けコンテンツも充実しており、スノーエスカレーター完備のキッズ雪遊び専用ゲレンデが大好評だ。ゲレンデ内には託児所もあるので、小さな子どもがいても安心してスキーを楽しむことができる。
■スノーパーク尾瀬戸倉(群馬県)
スノーボーダー向けのアイテムも充実 / 画像提供:スノーパーク尾瀬戸倉
老舗ながら施設は新しく整えられ、ホテル前には独立したキッズパークもある。多彩なコースをバランスよく配置しており、初級者には緩斜面のレッスンゲレンデを、ベテランにはSAJ公認のダイナミックコースを用意。大会も開催されるコースでは、片品村を見下ろしながらスピードのある滑りが満喫できる。
冬は寒いからと家にこもりがちだが、冬ならではのおでかけスポットに出かけないのはもったいない。 寒さを忘れるほど体を動かして遊べば、心身ともにぽかぽかに…!思い立ったらすぐに行けるので、今週末のお出かけにいかがだろうか?そして、冬のお出かけ先では寒さは忘れても水分補給は忘れずに!
取材・文=大庭かおり