東京都稲城市と神奈川県川崎市多摩区にまたがる遊園地「よみうりランド」は、今年で開業60周年を迎えた。そんなよみうりランドでは、毎年秋冬の人気ライトアップイベントとして、「ジュエルミネーション」が開催されている。2024年10月24日から2025年4月6日(日)までの期間中、ランド内が特別なイルミネーションで彩られ、宝石のように輝く光と東京の夜景を楽しめる。
さらに、ジュエルミネーションのスタートとあわせて、開業60周年を記念して新観覧車「Sky-Go-LAND(スカイゴーランド)」も営業を開始した。1980年のオープン以来親しまれてきた大観覧車の営業が2025年1月13日(祝)に終了するため、同日までの期間は、日本で唯一観覧車2基が並んで同時に運行する“ツイン観覧車”というレアな光景も登場。
今回は、2024年10月24日に開催された「ジュエルミネーション」点灯式の様子とあわせて、新観覧車とイルミネーションを紹介する。
ゲスト・来賓全員で「ジュエルミネーション」を点灯させた瞬間の様子 / 株式会社よみうりランド
■今年のライトアップのテーマは“ダイヤモンド”!?開業60周年に多くの想いを乗せた点灯式
今年の「ジュエルミネーション」のテーマは、「LIGHT is LOVE~ダイヤモンド60セレブレーション」だ。結婚60周年を祝うダイヤモンド婚にちなんで、開園60周年を祝う特別な「ダイヤモンド・ジュエリーカラー」が新色として登場した。
点灯式の冒頭、株式会社よみうりランド代表取締役社長の溝口烈さんは、「お客様との結びつきが永遠に続くように」とダイヤモンドに例えて、これからもよみうりランドが多くの人に愛される場所であり続けることを祈っていた。
これからもお客さんとの縁が続いてくようにと、テーマの「ダイヤモンド」に込めた想いを語る、株式会社よみうりランド代表取締役社長の溝口烈さん / 株式会社よみうりランド
また、今回の「ジュエルミネーション」のデザインを担当した照明デザイナーの石井幹子さんも登壇。東京タワーやレインボーブリッジなどのライトアップも手掛けた世界的照明デザイナーの石井さんは「ピンクやオレンジといった、新しいダイヤモンドのいろいろな色をイメージしました。画面越しではなく、自分の目でたくさんの光を浴びて、光の楽しさ・優しさ・美しさを体験してほしい」とコメントを寄せた。
「ジュエルミネーション」のデザインを担当した、世界的照明デザイナーの石井幹子さん / 株式会社よみうりランド
メディア関係者以外にも、多くの来場者が見守るなか、登壇した来賓・ゲストが壇上に置かれた点灯ボタンを押すと、プールエリアに設置されたライトアップが一気に点灯。鮮やかに彩られた噴水や、プールからの反射できらめくライトアップに来賓・ゲストも居合わせた来場者とともに見とれていた。
点灯後には、家族で何度もよみうりランドを訪れているというゲストの塩浦慎理選手(競泳日本代表)とタレントのおのののかさんのトークセッションが開催。初のイベント参加で、司会のマイクとマスコットキャラクター、グッドくんに夢中だった娘さんも、点灯後はライトアップに目を奪われていた様子。
イベントに参加した塩浦選手とおのののかさんの娘さんは、マスコットキャラクター「グッド」に夢中で、会場を和ませていた / 株式会社よみうりランド
それを受けて、おのののかさんは「娘が赤ちゃんのころから、キラキラしたよみうりランドのイルミネーションにはしゃいでいたんですが、歩けるようになってから、またこうやって喜んでいる姿を見ると成長を感じて…感動しました」と、自身が学生のころから来ていたよみうりランドで我が子の成長を実感できることへの感慨を語った。
学生のころから子育て期間まで、よみうりランドにお世話になってきたという、おのののかさん / 株式会社よみうりランド
また、よみうりランドを幼いころからの思い出の場所と語る塩浦選手も、「イルミネーションは毎年すてきで、歩いていると楽しい気分になる。ぜひこの景色を見に来てほしい」とよみうりランドへの愛を表現していた。
小さなころから何度も見てきたよみうりランドのイルミネーションへの想いを語る塩浦選手 / 株式会社よみうりランド
また、照明をデザインした石井さんも「これだけのライトを頑張って付けてくださった方々に感謝しかないです」と、暑い期間にライトアップの設置に携わったスタッフへの感謝を語り、「ぜひよみうりランドにしかない景色を楽しんでいただきたい」と感慨深そうな様子を見せた。
なお、点灯式には稲城市教育委員会委員長の杉本真紀子さん、川崎市の加藤順一副市長も登壇した。
■新旧2つの観覧車が並ぶ“ツイン観覧車”が見られるのは今だけ!
今回の点灯式では登壇した多くの来賓・ゲストが、開業60周年を記念して誕生した新観覧車「Sky-Go-LAND」の話題にも触れていた。それもそのはず。なんと、新観覧車ができた場所は、これまで45年間親しまれてきた「大観覧車」の隣で、日本で唯一観覧車2基が並んで同時に運航している“ツイン観覧車”が見られるのだ。
今だけしか見られない“ツイン観覧車”(手前が新観覧車) / 株式会社よみうりランド
新観覧車「Sky-Go-LAND」は、ダイヤモンドのブリリアントカット(※)をモチーフに、「ジュエルミネーション」開催当初から今までに制作された14種類のジュエリーカラーイルミネーションを表現している。パレードのようにライトアップが移り変わるプログラム演出は、いままでにない輝きを放っている。
※ダイヤモンドに入る光の反射を調整し、最も輝いて見えるようにする形状のこと。
一方で、長年愛されてきた「大観覧車」は、去年に引き続き「LIGHT is LOVE」をテーマとして、上半分は豊かさや高貴さを感じる金色、下半分はロマンスや優しさをイメージさせるピンク色で照らされている。「大観覧車」は、新観覧車「Sky-Go-LAND」と向き合っている側の面が照らされているので、「Sky-Go-LAND」では「ジュエルミネーション」と「大観覧車」のイルミネーションに全方向囲まれる特別な体験ができることだろう。
ライトアップされた“ツイン観覧車”は、園内の遠くからでもはっきりと見える
京王よみうりランド駅と入場口を結ぶ、おなじみのゴンドラからもライトアップされた“ツイン観覧車”を見ることができる
この“ツイン観覧車”が見られるのは、先代の「大観覧車」が営業を終了する2025年1月13日(祝)までの予定となっている。ぜひ、観覧車に乗りながら別の観覧車を眺めるという、ここでしか経験できない体験を通して、よみうりランドを長年見守ってきた「大観覧車」と「Sky-Go-LAND」の代替わりを見届けよう。
■「ジュエルミネーション」ライトアップの見どころをピックアップ!
クリスタル・パサージュ
デザイナーの石井さんいわく「ダイヤモンドの鉱山のトンネル」にも見えてくるほど美しい、宝石の結晶がモチーフになった、全長約140メートルにもなる光のトンネル。入口から出口の見えないこのトンネルは、どこまでもこの景色が続いてほしいと思わせるほど、鮮やかな光がパッチワークのように織り重なる空間になっている。
宝石の結晶がモチーフの、全長約140メートルにもなる光のトンネル「クリスタル・パサージュ」 / 株式会社よみうりランド
クリスタル・パサージュの中には、永遠を感じられるような幻想的な光景が奥へと続く / 株式会社よみうりランド
60thセレブレーション
よみうりランド60周年にちなんで、キャンドルに見立てた60本のイルミネーションのオブジェが並ぶ、流れるプールエリア。刻一刻と色が移り変わっていくキャンドルイルミネーションは、プールの水面で複雑に反射し、水遊びでにぎわう夏とは異なる幻想的な雰囲気が、プールサイドいっぱいに広がっている。
キャンドルに見立てた60本のイルミネーションのオブジェが並ぶ「60thセレブレーション」
プールサイドのライトアップは時間とともに色が変わり、「60thセレブレーション」に華を添える
噴水×レーザー×炎で大迫力の「噴水ショー」
点灯式が行われた「波のプールエリア」では、大迫力の噴水ショーが開催される。高さ15メートルの巨大リングのウォータースクリーン映像や238本の噴水、レーザーと炎といった演出で、盛り上がること間違いなし。
「波のプールエリア」で開催される大迫力の噴水ショー
ライトアップされた噴水が、音楽に乗せて飛び出す様子は圧巻
ショーの終盤では炎も吹き出し、ボルテージは最高潮に!
「ジュエル・フェスティバル」、「ラ・フォンテーヌ」、「シルエット~光と影のダンスショー」の3種類のいずれかが15分ごとに楽しめる。プールサイドには、開催されるショーのタイムテーブルが掲示されているので、お目当てのプログラムがある人は要チェックだ。
今年で開業60周年を迎えたよみうりランドは、ダイヤモンド婚にちなんだ特別カラーの「ジュエルミネーション」と、今しか見られない“ツイン観覧車”で大盛り上がり。この冬、ダイヤモンドのように永遠に輝く思い出を、家族、恋人、友人など大切な人とつくってみてはいかが?
※「ジュエルミネーション」は株式会社よみうりランドの登録商標です。
取材・文=平岡大和