近年のアウトドアブームを受け、登山やハイキングへの関心も高まっている。そこで今回は紅葉シーズンをテーマに、登山地図GPSアプリ「YAMAP」の開発・運営などを行っている株式会社ヤマップに、山歩き初心者におすすめのスポット・見頃を教えてもらった。
紅葉を楽しむことができる秋は、自然の中を歩くにはもってこいのシーズン。秋空の下で鮮やかに染まる山すそを歩いて、気持ちの良い汗を流すのはどうだろう。今回は日本初の世界ジオパークも楽しめるハイキングコース「長崎・妙見岳」の紅葉をご紹介。
■紅葉おすすめコース/長崎・妙見岳【見頃|10月下旬〜11月中旬】
島原半島の活火山・雲仙岳を彩る紅葉。ロープウェイ沿いの手軽なハイキングコース
島原半島を代表する活火山・雲仙岳(1359メートル)。1990年から1991年の噴火では普賢岳が大火砕流を起こしたが、地球の息吹を感じる場所として日本初の世界ジオパーク(島原半島ジオパーク)に認定。この噴火によってできた平成新山(1483メートル)は登山禁止だが、仁田峠から山頂直下の妙見岳駅(1284メートル)まで雲仙ロープウェイが架設された妙見岳(1331メートル)周辺は、手軽なスニーカーハイクを楽しむことができる。
春にピンクのミヤマキリシマの花が美しい斜面は、秋には一面の紅葉に染まる。体調や時間次第で、片道でもロープウェイを利用するのがいいだろう。
写真提供/YAMAPユーザー:游歩童さんの活動日記より
「仁田峠発着|雲仙ロープウェイで気軽に楽しむ妙見岳往復コース」の紅葉の見頃、歩行時間
都道府県:長崎県雲仙市
例年の見頃:10月下旬〜11月中旬
歩行時間:1時間30分
歩行距離:1.7キロメートル
上り:275メートル
消費カロリー:342キロカロリー
アクセス:長崎道・諫早ICから仁田峠まで自動車で約90分
■スニーカーで行ける山とは?
「山を歩く」というと色々な装備が必要では?と思うかもしれないが、今回紹介するコースは登山靴や大きなザックは不要。歩きやすいスニーカーで楽しめる、絶景ハイキングコースを厳選した。
選定基準は以下の通り。
・歩行時間:30分〜3時間程度
・歩行距離:0.5キロメートル〜5キロメートル程度
・上り標高差:300メートル以下
・最高到達地点標高:2500メートル以下
※一部、上記基準を超えるコースもある。
※天候の急な悪化に備え、雨具や防寒具、飲み物なども忘れずに。明るい安全な時間帯に歩くように心がけよう。
※コース選定に際しては「天気の良い日」にスニーカーで歩けることが基準。雨の日、積雪期は向いていないコースもあるので要注意。また、各山には複数のコースがあるが、今回紹介している「スニーカーハイク」推奨のコースに限定して、自然を傷つけないように歩くようにしよう。
さらに、多くの人が歩いている人気コースであるという点も加味。登山地図GPSアプリ「YAMAP」のユーザーの活動データ(集計期間:2022年9月~12月)をもとに、訪問者数の多かった人気の山・コースを中心に選定。
スニーカーは履き慣れたものであれば基本的にはOK。ただし舗装されていない土や岩の上やぬかるみでは、ツルツルの靴底だと滑りやすくて苦戦することも。グリップが効く溝がしっかり刻まれた靴底かどうか確認しておこう。
※カロリーは総荷重で決まる。ここでは体重50キログラム+荷物キログラム=55キログラムを想定して計算。
※ハイキングに出かける際は、自治体やビジターセンターなどが発信している最新の情報を入手し、必要な装備を揃え、安全に楽しもう。また、紙地図や登山ナビゲーションアプリを活用し、道迷いを予防しよう。
※紹介しているコースは舗装されていない場所を歩くケースも多く、雨後のぬかるみなどお足元には注意しよう。