
「にゃん旅鉄道~さくらの物語~」より
福島中央テレビの情報番組「ゴジてれ Chu!」で、放送されていた人気ミニコーナー「にゃん旅鉄道」。現在は「ふにゃ〜り日和」へリニューアルして毎週火曜日に放送されている。「ねこが働く駅」として知られる福島県の会津鉄道・芦ノ牧温泉駅を舞台に、働くねこたちの様子を紹介している。約1分間の短いコーナーながらTVerでは、総再生数170万回を突破し、なんと映画も公開された。
今回ウォーカープラスで紹介する「にゃん旅鉄道~さくらの物語~」は、そんな「にゃん旅鉄道」をモチーフにした創作漫画。妹ねこの「さくら」を主人公に、働くねこたちの日常はもちろん、芦ノ牧温泉駅にやって来る人々との実話をもとにしたエピソードや四季折々の風景を、イラストレーターで漫画家のゆきよみさん(@yukiyomi333)が丁寧に描く。
今回は、怖いものがたくさんあるため「ひとりじゃパトロールが出来にゃいっ」と涙するさくらに、兄・ぴーちは「いいんじゃない?パトロールしなくても」と優しく語りかける。
作者のゆきよみさんに、今回の漫画に込めた思いについて聞いてみた。
■苦手なことを努力するより、得意なことや好きなことを伸ばしたい
「にゃん旅鉄道~さくらの物語~」第11話1
「にゃん旅鉄道~さくらの物語~」第11話2
「にゃん旅鉄道~さくらの物語~」第11話3
「ひとりじゃパトロールできにゃい」と泣くさくらにぴーちが言った「パトロールしなくてもさくらはさくら」のセリフに込めた思いについて、作者のゆきよみさんに伺ってみた。
「私は芦ノ牧温泉駅の黄色いベンチにちっちゃくて可愛いさくらが『ちょこん』と座っている姿が大好きで、ただそこにいてくれるだけで満足。らぶ駅長は駅のパトロールが好きだったけど、さくらは『とっても可愛い箱入り娘』なんです」と、「さくらはそのままでいいんだよ」というエールであることを明かしてくれた。
今回の漫画のテーマは「苦手なものに対しての答えを見つけたさくら」。これは、ゆきよみさん自身の体験から生まれたのだそうだ。以前は「苦手なものは努力して得意なものに変えるべき」と考えていたゆきよみさんだったが、「立て続けに病気になって体調を崩した時期に、元気で生きていることって奇跡なんだなと身に染みて、苦手なことに時間を費やす暇なんて人生には無いんだ」と思ったという。元気を取り戻してからは、「苦手は苦手なままでいい、もっと得意なことや好きなことを伸ばしたほうがお得だ!」と考えるようになり、ゆきよみさんのテーマになったのだそうだ。
駅のベンチでちょこんと佇むさくら。訪れる乗客の心を和ませる彼女の今後と会津鉄道・芦ノ牧温泉駅の美しい風景を、これからも楽しみにしてほしい。
取材協力:ゆきよみ(@yukiyomi333)