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「500万円の借金を背負ってでも…」18歳の女子高生が自分を奮い立たせてでも欲しかったものとは?新聞奨学生の未来への不安に共感の声【作者に聞く】

  • 2024年10月2日
  • Walkerplus

大学に行きたかった。けれど、親からは「進学するためのお金はない」と言われていた。進学するためには、奨学金制度を活用するしかなかった。本作は漫画コンテスト「わたしの一番高い買い物」をテーマに制作された、中村環(@nakamura_tamaki)さんの「18歳で500万借金してでも欲しかったもの」だ。今回は漫画を紹介するとともに、自身が体験した奨学金制度や制作の経緯など話を聞いた。



■将来への不安が動機?新聞奨学金制度を選んだ女子高生の決断

本作の作者、中村さんは新聞奨学生として約500万円を借りた経験があり、その金額の多さに奨学金担当者も驚いていたと教えてくれた。

中村さんが奨学金を借りた理由は、家が裕福でなかったことと、家族も自分もインターネットで検索することに慣れておらず「新聞奨学生」以外の選択肢を見つけられなかったと当時を振り返る。

中村さんは田舎の公立高校から東京の私立美術大学の夜間部に進学した。卒業後も大学進学について明確な答えは持っていないが、高校時代に抱いていた「都会で生活したい」「大学卒と履歴書に書きたい」という欲求は満たされたという。また、大学時代にできた友達とは現在も定期的に連絡を取り合い、仕事の悩みを共有できることに感謝していると話す。

この漫画を描いたのは、「こういうことってあるよね」という共感を共有したかったからであり、自分の怠惰や意欲のなさに不安を感じ、行動するも他人から見たら変に映ることがある。主人公は親に疎まれないために「新聞奨学生をしながら大学に通う」というプレッシャーを自分にかけている。結果を描かないのは、読み手によって解釈が異なるからで、「この漫画家が伝えたいことは何だろう」などは考えずに、自分が「伝わった」と思ったことを受け取っていただければいいと思っていると話してくれた。

大きな目標はなく「漠然とした将来の不安」のために、自分を奮い立たせ奨学金制度で大学を目指す女子高生。そんな不安を描いたリアルな心情に「刺さる漫画」「自分も行動し始めないと危ないぞと思った」などの声が届く。多くの方が利用する奨学金制度。ぜひ一度読んでみてほしい。



取材協力:中村環(@nakamura_tamaki)

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