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ガードレールの端や、切手の穴…見たことあるけど知らない「アレの名前」18選

  • 2024年9月6日
  • Walkerplus

こんにちは。クイズを愛する3児のサラリーマンけんたろ(@kenlife202010)です。クイズ好きが高じて、日本語や雑学に興味を持つようになり、X(旧Twitter)やVoicyではクイズを中心に言葉の知識や雑学ネタを発信しています。 

こちらでは「言葉にまつわる知識」をテーマに、よくある日本語の間違い、実は知らない身近なモノの名前、漢字、社会人としての言葉、言葉の雑学などをお伝えしていきます。

今回は「アレの名前」です。

この連載5回目に「アレの名前」を紹介しましたが、今回はその第2弾です。

昔から存在は知っているけど、名前を知らなかったアレ。是非アレの名前を知ってあげてください。

袖ビーム
ガードレールの端っこはよく丸まっています。そんな所にも実は名前が付いています。ガードレールの板の部分を「ビーム」といい、その袖の部分なので「袖ビーム」という名前が付いています。1958年に日本に初めてガードレールが設置された当時からの名前です。車が衝突した時にその衝撃を和らげる目的などがあります。ちなみに京都大学には「袖ビーム同好会」が存在します。

新井式回転抽選器
商店街やショッピングモールなどの福引でガラガラするアレ。そのまま「ガラガラ」や「ガラポン」などとも呼ばれますが、正式名称は「新井式回転抽選器」といいます。新井卓也氏が考案したためその名が冠されています。当時帽子屋を営んでいた新井氏がお客様への抽選会をするために、帽子の箱を利用して作ったのが始まりのようです。そのため六角形や八角形の形となりました。1930年に特許が認められ、その後、東京抽籤器研究所が専売特許を取りシェア独占でしたが、現在は特許も切れ、さまざまなメーカーが作っています。

グラウンドレーキ
野球場などで凸凹になったグラウンドを整備するのに使うT字型のアレ。その形から「トンボ」と呼んでいる人も多いのではないでしょうか?実は正式名称は「グラウンドレーキ」と言います。「レーキ」は名詞で「熊手」を意味します。

シュガースポット
バナナをしばらく放置していると皮の表面に黒い点が出現してきます。腐っているわけではなく、完熟したことを示すもので、「シュガースポット」と呼ばれます。バナナはまだ緑色の内から収穫され出荷後に黄色へと変化し、熟成がさらに進めば茶色へと変化していきます。食べ頃のサインです。

ドラキュラマット
スーパーなどで肉や魚などの生鮮食品の下に敷かれているアレ。1984年に食品包装資材を扱う(株)三和コーポレーションが、自社で造っている吸水紙を“ドラキュラ=血を吸う”という発想で「ドラキュラマット」と命名しました。ちなみに生鮮食品から出る血液や肉汁のことを「ドリップ」と言うことから、「ドリップシート」とも呼ばれています。

ペタロイド
ペットボトルの炭酸飲料の底は厚みのある花びらのような形になっています。炭酸は膨張するため、底が平らなままだとその圧で丸みを倒れてしまいます。この花びらのような形にすることで圧力が分散され圧に耐えられるようになります。「ペタロイド」は英語で「花びら(花弁)」という意味です。

ラバーカップ
トイレなど排水管の詰まりを直すのに用いるアレ。「スッポン」や「通水カップ」などとも呼ばれていることが多いですが、正式名称は「ラバーカップ」です。ただ和製英語のため、英語では“plunger(プランジャー)”と言います。アメリカではこれを心臓マッサージに利用したケースがあるそうです。また、あまり知られていませんが和式便器用と洋式便器用があります。

ペグシル
アンケートやゴルフスコア記入の際に見かけることが多い携帯用の鉛筆。これはゴルフ用品メーカーの岡屋(株)が牛乳の栓抜きの形状をヒントに持ち運んでも芯が折れにくい鉛筆として開発しました。当初はゴルフのグリーンについた落球跡を修復する「ペグ」と鉛筆を一体化したものとしても開発したことから「ペグ」+「ペンシル」で「ペグシル」と名付けられました。しかし、ペグとしてはイマイチでクリップ型となり普及しました。

フランス落とし
両開きの扉で片方の扉を固定する時に用いる金具のアレ。「フランス落とし」という洒落た名前が付いていますが、その語源の1つはフランス窓にあるとされています。フランス窓とは豪邸などでバルコニーに出入りできる床から天井まである2枚のガラスの開き扉のことを指します。もう一つは、英語で「フラッシュ・ボルト」と言うため、その聞き間違いからという説があります。

目打ち
切手シートを購入すると切手と切手の間に施されている小さな穴。切手を一枚ずつ切り離しやすくするために開けられています。そのため一枚一枚の切手は端がギザギザになっています。「目打ち」の由来は紙に穴を開けることおよびその道具のことを昔から「目打ち」と呼んでいたことからです。1871年に発行された日本初の切手である竜文切手にはこの穴はなく、1872年に発行された竜銭切手から採用されました。ただし、関東大震災発生後や第二次世界大戦後などの混乱期には目打ちがないものあるそうです。ちなみに、切手シートの余白の部分を「耳紙(みみがみ)」と言います。

魚尾
原稿用紙の真ん中にある蝶ネクタイのような印。魚の尾の形に似ていることから「魚尾」と名付けられています。原稿用紙をちょうど真ん中で折れるようにするための印です。江戸時代の頃からあったそうで、袋綴じの和本や、製本作業に役立っていたようです。

雷紋
ラーメンの丼の内側をぐるっと一周縁取っている渦巻き模様。古代中国からある伝統的な模様で、魔除けなどの意味を持ち、雷を表しているという説から「雷紋」と呼ばれています。雷は豊作をもたらすものとされ、実際に肥料の三要素の一つである窒素が、大量の電流により大気中から土壌に固着すると考えられ、「稲妻」などの言葉にもそれが反映されています。日本で使われるようになったのは、明治時代に横浜が開港し、中国人が伝えたことがきっかけとされますが、中国ではこのような器はあまり見られないようです。ちなみに、同様にラーメンの丼に記されていることが多い「喜」が2つ連なった文字「双喜紋」といいます。

擬宝珠
橋の欄干の柱頭にあるたまねぎの花のような形をした飾り。五重塔などの仏塔の先端にも同じようなものがありますが、アレは「宝珠」と言います。これに似せて作られたということで、「“擬”宝珠」という名前になったという説と、その昔ネギには厄除けの力があるとされ、玉ねぎの花の形を模して作った「葱帽子」に後からつけられた当て字とする説があります。

絹糸
収穫したとうもろこしに付いているひげのようなアレ。単に「とうもろこしのひげ」と呼んでいますが、実はとうもろこしのめしべです。花粉が絹糸につくと受精します。絹糸はとうもろこしの粒一つ一つに対応しているため、とうもろこしの粒とひげの数は同じになります。その数は品種にもよりますが約600粒(本)。名前の由来は糸のように細く、絹のようにツヤが出ることからです。

トグル
冬に着るダッフルコートで前を閉じるためにボタン代わりに付けられている木製の紡錘形や水牛の爪の形の留め具。英語で「留め木」という意味をもつ「トグル」という名前があります。ボタンと違って手袋をしていても留めやすいメリットがあります。ダッフルコートは第二次世界大戦でイギリス海軍が軍用に採用したことから広がりました。ちなみに、IT分野では、同じ操作によってオンオフが切り替わる操作を「トグルスイッチ」と言います。電気回路で切り替えるレバーがトグル(留め木)に似ていたことに由来するようです。

ボラード
歩道への車両の進入防止のアレ。元々は港にあるなぜか片足を乗せたくなる、船を係留するためにロープを結ぶものの名前でもあります。これは船を繋ぎ止める役割だけではなく、車両を進入させない役割も持っていたため歩道のアレの名前にも使われました。

グレービーボート
昔ながらの高級感のあるカレー屋さんで見かけるカレーのルーが入った容器。東京・神保町でよく見かけました。グレービーは「肉汁」という意味で、ローストビーフなどにかける「グレービーソース」からきています。また形状が船に似ていることから「ボート」の名前が付いています。カレーはインドのイメージが強いと思いますが、日本にカレーが伝わったのはイギリスからで、その際にソースを入れる容器として一緒に伝わったものとされます。

アグレット
スニーカーなどの靴ひもの先端をまとめているアレ。ひもをほつれづらくして、穴を通しやすくしています。名前はフランス語の“aiguillette”に由来し、「針」を意味します。現代ではほとんどプラスチックで作られていますが、昔は金属や石などで作られていたそうです。ちなみに、アグレットを通す靴の穴のことを「鳩目」と言います。

いかがだったでしょうか?今回も普段よく目にするけど名前を知らなかったものが多かったのではないでしょうか?そもそも名前があるなんて考えたこともなかったものもあったと思います。

この機会に身の回りに潜む名前を知らない「アレ」を探してみてください。

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