朝の通勤途中や勤務時間前のスタッフルームなどでの飲酒はOKなのか?それともアウトなのか?今回紹介する漫画では、「出勤前には飲み終わってます!」「出勤前に何しようが勝手ですよね?」「時間外で私が何しようが指示する権利は誰にもありません!」と畳みかけるように自分にとっての正論をまくしたてる接客業の派遣スタッフが登場!「何が問題なんですかっ!」と本人はキレ気味だが、すでに職場に問題を巻き起こしまくっていたのだった。
アパレル業界で約10年の接客経験を持つゆき蔵(@yuki_zo_08)さん。当時の実体験をベースに“接客業あるある”を描いた漫画「女社会の知られざる闇。」が話題を呼んでいる。今回紹介するのは、酒の匂いをプンプンまき散らしながら店頭に立つ派遣スタッフの北内さん(仮名)。どうやら勤務直前までスタッフルームで飲酒していたようで…。
実は北内さんの問題は、飲酒による匂いだけではなかった。3カ月もの間シャワーを浴びておらず、彼女から漂ってくる“不潔臭”は強烈だった。匂いの問題は指摘しづらいところではあるものの意を決して注意すると「私、体臭薄いんで特に問題はないです」と暖簾に腕押し。ゆき蔵さんが勤務していた店舗はデパートに入っており、20~40代女性を対象としたアパレルブランドだったが、せっかく来店したお客様も店舗から逃げていく有様で…。
そんな折に起こった、さらなるアルコール臭問題。店長がスタッフルームに行くと、北内さんの私物バッグからアルコールの空き缶が転がり出てきて…!店長の怒りは頂点に達するが、北内さんの反論もすごかった…!この件についてゆき蔵さんに話を聞いてみた。
――通勤バッグの中に、飲み終えたアルコールの缶が入っていたということは、店頭に立つ直前まで飲んでいたということですよね?
おそらくそうだと思います。出勤前に景気付けで飲んでいたのかな…と。
――アルコール臭もそうですが、お風呂に入っていない匂いのことなど、体臭についてはなかなか注意しづらかったのではないですか?
注意しづらかったですね。でもそこは、無敵の鬼ヶ島店長のおかげで解決しました!鬼店長にいつも泣かされてきましたが、まさか有効活用できる日がくるとは(笑)!
――北内さんの「はぁ」という返事にも困らされていましたね。
はい。北内さんの場合、「はい」「わかりました」の返事が全て「はぁ」なので、ちゃんと理解してるのかもわかりづらくて毎回イライラし、ストレスが溜まっていきました。「はい」というハッキリとした返事は仕事の基本ですよね!
労働基準法34条3項では、「労働者の休憩時間の行動は個人の自由であり、使用者が労働者の行動に干渉することはできないのが原則」と確かにある。しかしそれは「原則として」である。労働契約法3条4項で「労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に義務を履行しなければならない」と唱えられており、また各社によって就業規則で定められている内容などもあるので、北内さんの主張がまかり通るとは限らない。
果たして作中でド癇癪を起こし、持論と自分の権利ばかりを絶叫する北内さんはどうなったのか?その顛末をご覧あれ!
ゆき蔵さんのブログ「ゆき蔵さんぽ。」には、ほかにも実話をベースに描いたエピソード漫画が満載。ほかのスタッフが遭遇したストーカー客や迷惑客、クレーム客のエピソードを実際にあった話を元に描いているのでとても興味深い。毎日20時30分、多いときは1日に2回(12時、20時30分)更新しているので、ぜひ読んでみて!
取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)