発達障害グレーの長男との日々を中心にさまざまな作品を描いている星河ばよ(@bayo_fantasy)さんが、先輩が威圧的な職場でパートをしていた時の体験を描いた漫画「パート先の先輩がこわい」。子育ての合間にパートで働くのはただでさえ大変なのに、そこで“お局さま”からの嫌がらせに耐えなければいけないという二重の苦しみを味わう羽目になった星河さんには、SNSを中心に多くの反響が寄せられた。このほど、作者の星河さんに話を聞いた。
■パートだから?定時で退勤しづらい雰囲気にさせるのは先輩の圧
星河ばよさんの作品は、パートお局さまからのいびりをテーマにしている。作品はフィクションの要素を含んているが、星河さんの実体験が基になっているため、内容にはリアリティがあり、多くの読者が自分の職場での経験と重ね合わせ「読んでいるだけでもイライラしてしまう」と共感の声が上がっている作品だ。
採用面接時「定時で上がりにくい」と言われたが、働き始めないとわからないというエピソードがある。実際に働き始めると先輩たちからの圧力や理不尽な要求によって、「定時で上がりくい」という言葉の意味を経験をしていく。星河さんがインタビューの中で「先輩の圧が、毎度怖かったです」と述べていることから、パートお局さまから受ける心理的なプレッシャーが強かったことが伺える。
忙しくもないのに執拗にいびられる様子や、周囲の無関心さには心が痛む。星河さんは「どんな人とでもなんとかやっていけると思って生きてきましたが、先輩とは最後まで打ち解けられませんでした」とと振り返った。その言葉からは、これまで経験してきた新人パート時代の苦労が伝わってくる…。
星河さんは、退職する一年半の間ずっと続いたパートお局さま達からのいびりエピソードを、ユーモアを交えて描くことで重いテーマを軽妙に描いている。「私のもがきと奮闘は、漫画でお楽しみください(笑)」という星河さんの言葉に、困難な状況を笑い飛ばす強さが感じられ読む者に勇気を与えてくれる作品だ。
取材協力:星河ばよ(@bayo_fantasy)