
一緒に暮らすインコとのエピソードを中心に、日常の出来事を漫画にして発信しているえるぽぴ( @lpo_on )さん。実はオタクな一面も持ち、中学生の頃からオリジナルキャラや魔法の設定をノートに描いたり、意味もなく包帯や眼帯をつけて登校したりしていたそう。
コミックエッセイ「えるぽぴの楽しい黒歴史ライフ〜解放の刻来たれり〜」は、そんなえるぽぴさんの挙げたらきりがない「黒歴史」の数々を、独特のテンションで描き下ろした作品。平成をオタクとして過ごした人は、きっと懐かしさと恥ずかしさで震えることだろう…(ちなみに筆者は震えた)。
今回は、憧れの「執事喫茶」の思い出後編。メニュー表の「紅茶1500円」に衝撃を受けるえるぽぴさん。当時中学生で所持金が2000円しかない彼女に、注文できるメニューはあるのだろうか…!?
■お嬢様になりきるつもりが心の中の武将が出てきてしまった…
800円のオレンジジュースを見つけ、震えながらオーダーすることに。中学生にとって高級な一杯だが、味は美味しかったのだろうか。
「お小遣いが足りないショックと、高級感あふれるその場の雰囲気に緊張して、正直味はよくわからなかった気がします……(笑)。でもそれしか注文できなかったので、時間をかけて大事に味わって飲みました!」
一緒に訪れたハルミさんは毎週来ているだけあって、注文や執事との会話もスマート。その様子を見ていたえるぽぴさんは「私もせっかく来たんだし、なりきってみようかな…」と思いはじめる。しかし執事に「お嬢様、お水のおかわりをお持ちいたしましょうか?」と聞かれ咄嗟に出た言葉は、戦国武将風の「うむ」だった。
「当時は戦国武将をモチーフにしたゲームにハマっていたこともあり、日替わりでいろんな武将が心の中に出てきました!ピンチのときなどはよく脳内で英語を喋る武将が、『PARTY TIME…』と呟いてました」
オレンジジュースしか頼めなかったものの、普段関わることのないイケメンの波動を満喫したえるぽぴさん。ファミレスで執事喫茶の余韻に浸りながら、残金の1200円でお腹を満たして帰ったそう。今後も闇に葬られし黒歴史の数々を描いていく予定なので、楽しみにしてほしい。
取材・文=石川知京