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子宮がんと診断された妹…リスクを背負いながらも全摘を選ばなかった理由とは【作者に聞く】

  • 2023年9月20日
  • Walkerplus

看護師でありシングルマザーであるまゆんさん(@mayun4311)。彼女の著書「自閉スペクトラム症の太郎とやさしい世界」は、自閉スペクトラム症で特別支援級に在籍する息子・太郎くんとその周囲の人々の心温まる暮らしを描いたコミックエッセイだ。「太郎くんの素直な一言で心が解きほぐされる」と反響が寄せられた本作から一部を抜粋・編集し、まゆんさんのインタビューとともにお届けする。

今回のテーマは「いろんな生命」。

■子宮がんの診断を受けた妹
まゆんさんの妹、はるんさんからメールが届いた。がんだという。

「はるん(妹)から初めてがんだと聞いたとき、『はるんが目の前からいなくなるのか?』と不安や絶望感に襲われました」。はるんさんは、子供が欲しいと子宮温存の選択をする。太郎君の存在に心を揺さぶられたのだ。「全摘をしないという話を聞いたとき、実際は漫画に描いているよりももっとたくさんの時間を使ってはるんと話しているんです。ばあばやじいじはほとんど口を出すことなく、私とはるんの話し合いの結果を待っていました。はるんの思いと、私たち家族の思いを伝え合いましたね」

最終的には、はるんさんの主張を受け入れた。「はるんの気持ちを尊重した形になります。ただ、家族の思いは伝えておかないと後で私たちが後悔するのでは、と思ったので気持ちだけは伝えました。はるんも兄を亡くした辛さをわかっているので、私たちが心配する気持ちも十分に理解しての決断だったと思います」

そして、はるんさんを子宮温存の選択へと導いた太郎君の存在。「太郎は、幼いころからはるんと仲良しなんです。私が『はるん』『はるん』と呼ぶので、太郎も同じ呼び方で呼ぶようになりました。太郎にとってはるんはよき話し相手。ドラえもん好きという共通点もあり、2人でそのことについて語り合ったりしています」

まゆんさんから見て、出産前と出産後ではるんさんには大きな変化が。「やはり母になったことで、はるんには大きな変化がありました。子供への愛が、日常でプラスになっていると思います。太郎に対しても、変わらずあたたかく接してくれるので、見ていてこっちがほっこりします」

太郎くんの個性をあたたかく見守る“やさしい世界”を描いた「自閉スペクトラム症の太郎とやさしい世界」には、自分にも他人にも優しくなれる生き方のヒントが詰まっている。

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