30代前半で5年付き合っていた彼氏と別れ、新しい出会いを重ねても心はときめかず、恋愛から遠ざかり、気付けば推し活に専念しこじらせてしまって…。そんなアラサー女子が高校の同級生と再会し、結婚をするまでの実体験を漫画にした「15年ぶりに再会した高校の同級生と結婚した話」がInstagramで話題となっている。描いているのは、ブロガーのえんさん(＠tamago_en)。
今回ウォーカープラスでは、全33話の漫画を6回の連載形式でお届け。新しい出会いにばかり目を向けている女性たちに送りたい「運命の人とはもうすでに出会っているかもしれない」というメッセージと共に、作中で描き切れなかったえんさんの当時の心境もお送りする。
連載第5回目では、えんさんとハト氏(旦那さん)の同棲生活がついにスタート。新しい生活に期待していたえんさんだったが、いざ生活が始まれば上手く行かないことが増え、ハト氏との関係もギクシャク。そして同棲から2週間経った頃、ついに家出をしてしまう。結婚か別れか。破局という可能性が出た時、えんさんが取った行動とは？
■「一緒に暮らすってこんなに違うの…」同棲生活で険悪ムードに
再会から同棲に至るまでの約7カ月間、穏やかに過ごしていたえんさんとハト氏。ところが、結婚へ向けての同棲が始まるやいなや、喧嘩が増えたという。えんさんに当時の心境を聞いてみた。
「素敵な毎日が始まると期待していたのに、まったく違ったのでショックでした(苦笑)。基本的には私が夫の態度や言葉使いにムカついたり、落ち込んだりしてしまって。夫からすると、なぜ私がそのようになるのか理解できず、お互いに険悪な雰囲気になりました。遠距離でやりとりしていた時は楽しかったのに、一緒に暮らしてみるとこんなに違うものかと…。それまでのときめきは何処へやら、不安と苛立ちでいっぱいになっていました」
同棲して初めての誕生日にハト氏からの「おめでとう」の言葉がなかったことなど、当時のえんさんはハト氏の言葉や態度に不安を覚えるようになってしまったという。
「実際は誕生日より少し早めの休日に食事に行ってお祝いしてくれたのですが、誕生日当日に彼からのおめでとうの一言がないことで彼を責めるようなことを言ってしまったり、そんな風に喧嘩が増えていきました。今思えば、私もそこまで敏感になる必要はなかったのですが、彼の一つ一つの言葉や態度で愛情を測ろうとしていたんだと思います」
「今となっては恥ずかしい思い出です」と話してくれたえんさんだが、新しい環境下での仕事と生活で、ハト氏と穏やかな関係を築くことが難しかったそう。そして、えんさんの中で溜め込んでいた不安や不満が爆発し、ついに家を飛び出てしまった。
■「ダメなら手放そう」気持ちの余白を残すことも大切
家出後、友人にしてもらった占いでは「別れ」の可能性のある結果が出た。「別れるかもしれない」と感じていた当時の気持ちについて聞いてみた。
「『結婚相手はこの人だと思ったけど、違ったのかな』と思いましたね。彼と同棲をするとき『何が何でもこの人でないと！』とは実は思っておらず、『この人だったら良いな。でも違ったらまた婚活だな』と少しだけ自分の中に余白を設けていました。『ダメだったら、その時は手放そう』と少しの余裕を持つことで、自分の正直な気持ちを伝えようと考えられました」
■喧嘩後の仲直りは「感情的にならないように慎重に言葉を選ぶ」
「きちんと話し合いたい」。そう考え冷静になって家に帰宅したえんさんは、愛着スタイル(人の性質分析してカテゴリー分けしたもの)を考えながら、ハト氏と話し合う。しかし、仲直りの話し合いで自分の気持ちを伝えるのは難しいもの。言いたいことを我慢してしまったり、素直になれなかったりしないだろうか。
「『自分が言われたらどう思うか』ということには気をつけて話し合いました。怒りの感情があるとついつい相手を責めるようなことや嫌味を言いたくなりますが、そうすると相手にも必要以上に嫌な気持ちが芽生え、お互いに平常心ではいられなくなると思います。自分の悪かった部分は認めて謝り、相手の良い部分には感謝を伝えたりしながら自分自身が感情的にならないように気をつけ、できるだけ気持ちをフラットに慎重に言葉を選ぶようにしました」
自分の気持ちに余裕を持つこと、相手を尊重した言葉で冷静に自分の気持ちを伝えること。もしもパートナーとの関係がダメになりそうな時は、えんさんが大切にしていたことを思い出してみて欲しい。
次回は、ついに最終回。波乱の幕開けだった同棲生活から2人の結婚までの日々が描かれる。婚活女子へのアドバイスもためになる、彼女の物語を次回もお楽しみに。
取材・文＝左近智子
