
学生時代に漫画を読み始めたことがきっかけで、ユニークな漫画を描いているザバック(@theback_blog)さん。2022年5月にTwitterやブログにて公開された「100日後にやめる契約駅員さん」は、実際に駅員を経験した原作者が描くユーモア溢れる作品だ。電車は身近な乗り物だが、駅員の日常については知らない人も多いはず。本作を描いた理由や裏話などについて、ザバック(@theback_blog)さんに伺った。
――「100日後にやめる契約駅員さん」を描こうと思った理由について教えてください。
「2年前に『100日後にやめる駅員さん』という僕の処女作を描いたのですが、その当時は社会人サークルを運営していました。ですが、例の感染病の影響で運営できなくなり、何かで自分の継続力を試したいなと思いました。そんなとき、当時Twitterで話題になっていた『100日後に死ぬワニ』に衝撃を受け、『100日できっちり終わるのであれば僕にもできるかも!』と思い、描き始めたのが駅員漫画です」
――本作は、すべてノンフィクションですか?
「 『漫画はノンフィクションか?』とよく聞かれる質問なんですが、僕の漫画はすべてフィクションとしてお読みください。漫画なので盛ったり脚色しないとおもしろくなくなってしまいます。もちろん実際にあったことも描いていますが、それでも漫画として描いているのでフェイクもたくさん詰め込んでいます。漫画ではパワハラで前職を辞めた主人公ですが、僕は先輩にとてもよくしてもらっていました。オチも完全にフィクションです」
――実際に鉄道会社に入社されて、入社前とのギャップはありましたか?
「ギャップですか…そうですね。僕は複数の鉄道会社を経験しているのですが、同じ業種でもこんなに違うのか!?という驚きはありました。福利厚生はもちろん、鉄道規則や社風まで全然違うんです。今の時代の若い人たちに合わせる会社もあれば、昭和のベテランさんたちに合わせる会社もあります。もともと鉄道会社で働いてた高校の同級生に声をかけてもらって鉄道の仕事に就いたのですが、鉄道の仕事自体にはギャップはありませんでした」
――登場する動物のキャラクターがユニークですね!キャラクターはどのように誕生していますか?
「ユニークですか?(笑) 僕のキャラクターデザインは、いつも適当なんです。Pinterestで『動物』と調べて、出てきた動物を簡略化して描いています。人間をモデルにしてもよかったのですが、人間だと線が多いので描くのに時間がかかるんです。毎日漫画を更新するうえで、できるだけ簡略化したキャラクターを出そうとした結果がこれです」
――最後に、読者に伝えたいことはありますか?
「はい、いつも読んでくださってる方、ありがとうございます。そして、この記事をきっかけに読もうかなと考えてくださっている方もぜひ読んでみてください。『めちゃくちゃおもしろい漫画だぞ』とは言えませんが、皆さんの小さな毎日の楽しみになるかもしれません」
Twitterやブログでは他の作品も投稿しているので、今後の展開からますます目が離せない。鉄道会社に興味のある方はもちろん、気になればぜひ読んでみて。
取材協力:ザバック(@theback_blog)