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多くの人が悩む「めまい」や「ふらつき」の原因とは?現れやすい症状や対処法もチェック

  • 2022年1月11日
  • Walkerplus

街中を歩いていて突然クラッとしたり、階段を下りる時にフラ~ッとしたり。日常生活の中で、そんな"クラッ"や"フラ~"の経験はないだろうか?現在、このような「めまい」や「ふらつき」でつらい思いをしている人は日本に約300万人、そのうち女性は男性の約2.5倍もいるとされている。そこで今回は、長年「めまい改善訓練」を患者に教えてきた医師・新井基洋先生に、めまい・ふらつきの原因や、具体的にどんな症状が現れるのかを聞いてみた。

※本記事は『全国から患者が集まる耳鼻科医のめまい・ふらつきの治し方』(毎日が発見)から一部抜粋・編集しました。

■めまい・ふらつきの原因の9割は「内耳の不調」にあり!
新井先生によると、めまい・ふらつきの原因の9割は「内耳の不調」にあるとのこと。まずは、耳の構造から学んでいこう。

耳の内部の構造は、外耳、中耳、内耳の3つに分かれている。左右の内耳には、平衡機能をつかさどる「前庭器」(耳石器と三半規管)があり、この部分が正常に機能することによって、バランスよく立ったり歩いたりすることができる。そして、左右どちらかの内耳に不具合が起きると平衡機能に左右差が生じ、めまい・ふらつきの原因となってしまう。

「激しいめまいに襲われるとつらくなり、ベッドで安静にする方、多いですね。でも、寝ているだけではめまいは治りません!実は、めまい改善の鍵を握っているのは、平衡機能をつかさどる中枢『小脳』なのです」(新井先生)

私たちがまっすぐ立っていられるのは、目・耳・足の裏からの情報を小脳に集めて左右のバランスを取っているから。内耳に不具合が起こった時でも、小脳が体の左右平衡を是正するシステム「前庭代償」を発動することで、めまいを改善することができる。

ベッドで安静にしているだけでは前庭代償は発動しないため、バランスの親分である小脳を鍛えることが、めまい改善につながるのだ。

■めまいの主な症状をチェック
目と耳は、脳を介して神経でつながっている(※ここで言う耳とは、「聞こえるかどうか」ではなく「バランス(前庭)」のこと)。新井先生によると、目がグルグル回っている時も、目ではなく耳(前庭)に問題があるのだそう。ここでは、耳の不調によって引き起こされる、さまざまなめまいの症状をチェックしていこう。

■A.目に症状が出る(前庭眼反射)
□グルグルと天井が回る、流れて見える
□物がブレて見える、波打って見える

■B.自律神経に症状が出る(前庭自律反射)
□吐き気がある、嘔吐する
□血圧が上がる
□寒気、悪寒がある
□あぶら汗、冷や汗が出る

■C.特に耳周りの筋肉に症状が出る(前庭脊髄反射)
□肩こりがある
□後頭部に頭痛がある
□ふらついてまっすぐ歩けない
□体が横に引っ張られる

上記B・Cにあるようなめまいの症状を感じたら、無理はせず、極力外出を避けること。また、めまいを繰り返すと前兆がわかるようになるので、頻繁に症状が現れる人は自分の傾向を把握しておくといいだろう。

■めまいが起きた時の対処法は?
「外出先でめまいの症状が出た場合は、周囲の人に声をかけて横になれる場所に連れて行ってもらいましょう。自宅でめまいがした時は、暗い場所で安静にしてください。衣服をゆるめ、楽だと感じる側で横向きに。上向きだと嘔吐した時に吐いたものが喉につまる恐れがあります。少し落ち着いた時点で、処方薬や酔い止めの薬を飲んで様子をみてください」(新井先生)

また、めまいが起きた日付を記録しておくのもおすすめなのだそう。記録を見返すと、どんな時にめまいが起こるのか時期もわかり、めまいの悪化を回避することができる。


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