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おいしいストロー「コロネクッキー」と相性抜群のドリンクを調査!開発秘話にも迫る

  • 2021年8月6日
  • Walkerplus

廃プラスチックによる環境問題が深刻化しているなか、「株式会社ブルボン」がストローとして使えるスティック型の筒状クッキー「コロネクッキー」を開発。楽しくユニークな発想で環境に配慮していることや、キュートなビジュアルが評価され、「2020年度 グッドデザイン賞」を受賞した。

業務用商品のため一般ルートでは流通していないものの、今回は取材用に提供していただき、さまざまなドリンクで飲み心地を試してみた。同社の広報担当者に聞いた開発の経緯と共に、その使用感やドリンクとの相性をリポートする。

■約100年前の創業の精神を現代に繋げる
「ルマンド」や「アルフォート」など、数々のヒット商品で知られる「株式会社ブルボン」。関東大震災(1923年)の際、地方への菓子供給がストップした窮状を見て地方での量産工場による菓子作りを決意し、大震災の翌年に当たる1924年に新潟県柏崎で創業した。「おいしさ、思いやり、いつもいっしょに。」をコーポレートメッセージに掲げ、「災害や社会的困難が起きた時に『お役に立てる企業であり続ける』」という創業の精神を継承して「SDGs(持続可能な開発目標)」の目標達成に向けてもさまざまな取り組みを行っている。

その一例を聞いたところ、「食品ロスの削減として賞味期限の延長や流通在庫の適正化に取り組んでいます。また、プラスチック包装材の使用を減らしたり、包装材原料の一部をトウモロコシ由来のバイオマスプラスチックに置き換えたりと、環境に配慮した活動も推進。鉄道輸送を利用したモーダルシフトを積極的に推し進め、ミネラルウォーター商品や『アルフォート』などの輸送でも活用しています」と教えてくれた。

今回紹介する食べられるストローの「コロネクッキー」は、このようなSDGsの目標達成に向けた取り組みの一つなのだそう。

■きちんと吸える?飲み心地はどんな感じ?
提供していただいた「コロネクッキー」を使って飲み心地を体感すべく、今回は牛乳、無糖のアイスコーヒー、加糖のミルクティー、野菜スムージー、イチゴ味のヨーグルトドリンクを用意した。

いずれのドリンクでも通常のストローと変わりなく吸えて、機能的な問題点は何も感じられなかった。クッキーでできているため、プラスチック製のストローよりも分厚いものの、「いつもと違い、食べられるストローで飲んでいるんだ」「『コロネクッキー』を早くかじりたい!」というワクワク感の方が勝っていたためか、全く気にならなかった。

クッキーはほんのり甘く、そのまま食べてもおいしい。さらに、ドリンクを吸って少し柔らかくなった感じもまた違うおいしさで、飲んでいる途中でドリンクに浸っているところから食べずにはいられないほど。

当初は「飲んでいる途中で水分を含んだクッキーがグシャグシャになるのでは?」と思っていたが15~20分ほど経過しても形状が変わることはなく、結果的に完食するまでの間、コップの中でクッキーが崩れるような事態には至らなかった。

5種類のドリンクを飲み比べたところ、個人的にはミルクティーやヨーグルトドリンクのような甘い飲み物の方がおいしいように感じた。恐らく「食べられるクッキーで飲んでいる」「クッキーをかじりたい」という気持ちが強すぎて脳が甘いものを求めた結果、甘い飲み物がさらにおいしく思えたのだろう。

後日、大手ファストフード店のシェイクで試してみたところ、「コロネクッキー」の内側にシェイクがつき、クッキーをかじると口の中でシェイク&クッキーが共演。新たな味わいを発見できた。

■「クッキー=湿りやすい」の難点を解決!
「コロネクッキー」は長さ20cm、口の直径12~13mm(内径8~9mm)で、タピオカドリンクを注文した時に付いてくるストローほどのサイズ感。巻き貝のような形をしたパン=コロネのように、クッキー生地をクルクルと巻いて焼き上げられているのが特徴だ。クッキー生地なのになぜ、15分以上ドリンクに浸けていてもふやけないのだろうか?”食べられるストロー”の秘密と完成に至るまでの経緯をブルボンの広報担当者に直撃してみた。

―――どのような経緯で開発されたのですか?
「プラスチックごみによる海洋汚染への社会的関心の高まりを感じ、当社が長年培ってきたお菓子の製造技術によって何か貢献できないかと思い、食べられるストローの開発に着手しました」

―――クッキー以外のアイデアもあったのですか?
「当初、キャンデーやチョコレート、パスタなどで試作しましたが、ストローの素材が飲み物の味を変化させてしまったり、使用後に食べにくかったり、思い描くような機能が発揮できませんでした。いろいろと検討を進めるなか、弊社が販売しているチョコレート入りの筒状クッキー『チュエル』を利用できないかという考えに至り、開発を進めました」

―――開発に約2年かかったそうですが、大変だったところはどこですか?
「ストローとして使用するために、『長い生地の製法』『耐水性』は特に力を入れて検証しました。当初は耐水性を持たせるためにチョコレートやキャラメルでコーティングしてみたのですが、飲み物の味が変わってしまうなどの問題が生じました。そこで、食用油脂によるコーティングであれば味への影響も少なく、耐水性も保たれるのでは?と考えて試作。20~25分はストローとして利用できることが判りました。それからは、口当たりや飲み物の味を損ねない油脂の選定などに多くの検証を重ね、それと並行して、均一な品質で量産化できる製造設備の開発にも着手。2020年1月に、販売に至りました」

コールドドリンク専用で、ストローとして使える時間はシェイクやスムージータイプのドリンクで約30分間、アイスコーヒーや豆乳などサラリとしたタイプのドリンクで約15分間が目安だそう。販売について「現在は業務用商品として、飲食店様向けの展開とさせていただいています。一般ル ートへの展開につきましては検討を進めています」とのこと。

子供ウケが良さそうな同商品は、ホームパーティーのプチ演出にちょうどいいかも。一般ルートで販売される日が来ることを期待したい。

■楽しみながらSDGsの目標達成に貢献を!
関東地域を中心に需要が高まり、「コロネクッキー」を使って飲んだ人からは「本当に吸えた」「飲み物を飲み終えるまでに食べてしまう」「食べてもおいしい!」などの声が上がっているという。関西では2021年7月現在、食べられるカップ“エコプレッソ”で有名な「R・J CAFE(アールジェイカフェ)」(大阪・天満橋)のクリームソーダで提供されているそう。

地球に優しいうえ、使っているだけでワクワクとした気持ちになれる同商品は、環境問題に向き合って過ごすこれからの時代にぴったりではないだろうか。“SDGs”と聞くと、なんだか難しそうに感じるけれど「コロネクッキー」のように、楽しい気持ちで少しずつでも目標達成に貢献できればいいな…と感じた。

取材・文=吉田英子

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