
穏やかな表情を浮かべたコーヒー豆のぬいぐるみがTwitter上で話題だ。そもそもコーヒー豆のぬいぐるみとは?と思ってしまうが、茶色くコロっとしたシルエットと中心に走るセンターカットはまさしくコーヒー豆の特徴。つぶらな瞳に口元のようなセンターカットがなんとも癒やされるぬいぐるみの写真に、リプライでは「かわいい!」「とてもいい顔」と好評。6.3万件のいいねが寄せられるほどの人気を集めている。
このぬいぐるみを制作したのは、カネヒラ/空想アパートメント(@simainusima)さん。カネヒラさんは「穏やかなコーヒー豆」のほかにも、「花粉を出してしまって泣いてる杉のぬいぐるみ」や「盆栽のぬいぐるみ」など、ぬいぐるみのイメージとは一見かけ離れた“枠にとらわれないぬいぐるみ”作りに取り組んでいる。今回はカネヒラさんに、ユニークで癒やされるぬいぐるみの発想や制作上のこだわりについて聞いた。
■唯一無二の自分の感性がつまったぬいぐるみたち
――穏やかなコーヒー豆のぬいぐるみが話題です。この作品を作った経緯を教えてください。
「前々からコーヒー豆が優しく笑っているように見えていて、それを形にしたくてぬいぐるみにしてみました」
――“枠にとらわれないぬいぐるみ”を作っているとうかがいました。こうしたコンセプトにはどんな理由があるのでしょうか。
「誰も思いついたこともないようなものを作りたいと日々思っていて、ぬいぐるみを製品ではなくアートのような感覚で制作しています。なので唯一無二の自分の感性をぬいぐるみで表現したいと思っています」
――杉のぬいぐるみや盆栽のぬいぐるみなど、題材選びもユニークです。モチーフはどうやって選んでいるのでしょうか。
「日々を過ごしている中で毎日触れている日用品や、好きなもの、小さい時から大好きなものが多い気がします。パッと頭に浮かんだりしたものを制作してます」
――作品作りで大事にしていることはありますか?
「大切にしてることは、シンプルに可愛いものを作るということでしょうか。自分が可愛いくて手放したくないものを作るという気持ちを大切にしています!」
――ちなみに、ご自身でお気に入りの作品があれば教えてください。
「一年前、外出自粛要請があった時に、タコとイカのぬいぐるみがリモートでやり取りするgif動画を作りました。ぬいぐるみを動かすストップモーションアニメーションのようなもので、気に入っていてTwitterの固定にもしています。この動画には反響もあり、ありがたいことに見ていただく人が増えた気がしています!」
――今後の作品制作での目標や、やってみたいことがあれば教えてください。
「gif動画をもうちょっと極めて、ぬいぐるみたちが楽しく動いている姿をもっと作りたいと思っています。そのほかにもソフビやぬいぐるみ以外の立体物も作れたらなと思っています!」
制作したぬいぐるみは販売も行われているので、ユニークなぬいぐるみたちを手にすることも可能だ。11月には個展を予定しているというカネヒラさんの作り出す、素朴で愛らしいぬいぐるみから今後も目が離せない。
取材協力:カネヒラ/空想アパートメント(@simainusima)