「考えた人すごいわ」「わたし入籍します」など一風変わった店舗名で知られる人気ベーカリープロデューサー・岸本拓也がプロデュースする高級食パン店「これは秘密にしませんか」が8月15日(土)に兵庫県・尼崎市武庫之荘にグランドオープンした。内覧会が行われ、集まった報道陣に話題の高級食パンを披露した。今回は、数々の人気パン店をプロデュースしている、話題のベーカリー・プロデューサー岸本拓也に直接取材を実施。ヒットを生み出し方などについて話を伺った。
■「とっておきの味は秘密にしたい」それでも言ってしまう快感の高級食パン
高級食パン店「これは秘密にしませんか」ではプレーンの「秘密の出逢い」、レーズンを散りばめた「葡萄の誘惑」の2種類の食パンを販売。どちらも国産バターを使用し豊潤な香りが特徴的の食パンとなっている。
さらに奄美大島産の黒糖と北海道産蜂蜜を使うことによって実現したふんわりとした柔らかな甘味が心地よい美味しさを実現。「葡萄の誘惑」ではこの生地にシャンパンの香りをまとったレーズンを散りばめてレーズンの酸味と生地の相性はバツグンだ。
さらにパンに合ったオリジナルのスプレッド「濃厚チョコレートスプレッド」「オリーブオイル&チーズ」「ダブルベリージャム」の3種も販売。特に「オリーブオイル&チーズ」は贅沢に使用されているというグラナパダーノチーズとお酒との相性は最高の味。食パンはもちろん他の食べ物でもいろいろと合いそうなのでオススメしたい。
■変わった店名の秘密についてベーカリー・プロデューサー岸本氏を直撃!
店名についてベーカリー・プロデューサーの岸本拓也は「僕は古着が好きなんですけど、1点モノが多いので『どこで買ったの?』と聞かれても秘密にしたい。それでも言ってしまう、とっておきのものを教える快感があります。美味しいものも同様に秘密にしたいものがあると思います。そんな程よいジョークと本音が入り混じった名前の『これは秘密にしませんか』が武庫之荘のシンボルマークになれば」と呼びかけている。
■阪急・神戸本線の「マダム」がキーワード!独特の名前のつける方法とは?
今回の尼崎の出店について岸本はかつてプロデュースした横浜の大倉山と似たような立地であることに触れ「この武庫之荘も三ノ宮、大阪の中心となる場所で急行の停まらない駅でありながら、乗降者数が5万人を超えるポテンシャルの高いところなんです」と話し出店にふさわしい町だとしている。
また「阪急・神戸本線の芦屋、西宮北口などの『マダム』というキーワードでいろいろと思案しました。最初は『マダムの秘め事』(笑)なんて考えていたこともあったのですが、それだとあまりにもイメージにストレートすぎる。僕はそのイメージから『どれだけ崩していくことができるか』というコンセプトで考えています。『これは秘密にしませんか』は『マダム』という言葉から崩しながらも多様でハイカラなイメージにピッタリな名前だと思います。そしてそのマダムからお子さん、お年寄りにも火がつき『毎日食べても飽きがこない、町に必要とされる』パン屋さんとなっていきたいですね」と話している。
最後に岸本氏は「非常に個性的なパンですが、駅から近くて電車から店舗を見える場所に出店しています。ぜひ足を運んでみてください」と尼崎がある関西に住むジモトの読者向けにコメントを寄せた。
今回の取材をとおして、岸本氏が決して奇をてらっただけの店づくりをしているわけではないことがわかった。店の立地などからコンセプトや店名を作っていくなど、ヒットを生み出す法則がみえてきた感じがした、有意義な取材となった。
■高級食パン専門店 これは秘密にしませんか
住所:兵庫県尼崎市武庫之荘1丁目2-3 カサベラ武庫之荘105号
TEL:06-6423-7854
営業時間:10:00~19:00 定休日/不定休
※パンがなくなり次第終了。
取材・文=関西ウォーカー編集部 ライター・さくらいけんたろう