江戸時代から現代まで連綿と続く燕の産業の歴史を紹介する新潟県燕市の燕市産業史料館で「捧武 没後10周年記念写真展」が9月13日(日)まで開催中だ。
捧武(ささげたけし)は燕市を代表するアマチュア写真家で、平成5(1993)年、アマチュア写真の最高賞とされる第2回林忠彦賞を受賞。令和2(2020)年は没後10年を迎える節目として、その功績を振り返る写真展を開催。
8月16日(日)までの前期展示では、昭和30年代の田園風景を写し取った「田園の微笑」の作品集を中心に展示。モノクローム写真のなかにある生命感あふれる人々の表情は、単なる懐古的な情緒を伴ったものというだけでなく、果敢に明日に向かって生きていた希望の姿が写し撮られている。
そして、8月21日(金)からは展示作品を入れ替え、昭和30年代の燕の工場風景やキセル職人の製造風景の写真など約30点を展示。燕の産業の歴史や技術、職人文化を後世に残すための貴重な資料でもある。また、生前親交のあった写真家・秋山庄太郎の作品も展示する。
氏の写真のなかにある故郷の風景は、戦後急速に失われていった風景。そこに写し撮られた人々の笑顔は、私たちに未来への希望を投げかけてくれる。
昭和の時代を切り取った貴重な写真が展示される「捧武 没後10周年記念写真展」に出かけよう。
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