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モフモフずんぐりのマヌルネコ。過酷な試練を乗り越えた姿に密着

  • 2020年7月29日
  • Walkerplus

モッフモフでコロコロまん丸。世界最古の野生ネコ・マヌルネコが、ずんぐりキュートなフォルムと野生特有のワイルドな眼差しでネコ好きを虜にしている。

マヌルネコは現在、全国の7園館で見られるが、中でも注目を集めているのが、3月20日に栃木の「那須どうぶつ王国」から姉妹施設「神戸どうぶつ王国」に引っ越してきたエルとアズの2頭だ。2019年4月に生まれた赤ちゃんの物語はテレビでも放送され、大きな話題に。お母さんマヌルの病気、人工哺育、そして兄弟の死…。過酷過ぎる試練を乗り越え、生き抜いた2頭がエルとアズなのだ。

誕生物語は悲しいエピソードでいっぱいだが、現在は新しい環境にも慣れ、イエネコもびっくりな“ヘソ天”姿を披露することも。全天候型の園内で動物と触れ合える「神戸どうぶつ王国」の新しいアイドルとして、人気がモフモフ上昇している。

■マヌルネコってどんなネコ?

シベリア南部から中央アジアの砂漠地帯や樹木のない岩石地に分布。約600万年前から存続する、ネコ科の動物の中では最も古い種とされる。冬にはマイナス50℃を記録する厳しい環境に適応するため、モフモフの毛とムチムチの脂肪でずんぐり体型に。近年は乱獲などの影響で数が減少していて、準絶滅危惧種に指定されている。

■徹底した消毒で大切に飼育

小さな命を守り抜いた「那須どうぶつ王国」のスタッフから準絶滅危惧種の希少種を託されたのは、「神戸どうぶつ王国」の月原さん。若き女性飼育員に貴重な命を守るプレッシャーや現在の2頭の様子を教えてもらった。

「プレッシャーはもちろんありましたが、マヌルネコは不思議な動物なので、楽しみの方が大きかったですね。初めて対面した時の第一声は『シャーッ!』でしたけど。人工哺育で育てられても野生を失わない勇ましさに身が引き締まりました。マヌルネコは病原菌の少ない高地に生息しているため、免疫力が低いと言われていて。2頭のお母さんも出産による免疫力の低下から体調を崩したので、つねに消毒には細心の注意を払っています」

飼育時は手洗いはもちろん、靴底から掃除用具まで毎回しっかりと消毒。病原菌を持ち込まないように大切に飼育され、デビューと同時にお披露目された新展示場「アジアの森」でのんびりと過ごしている。

■カクカク&一時停止! 動きもユーモラスでキュート

「新しい展示場は生息地に近い環境を再現。物陰から獲物を狙う時の仕草なども見られます。ネコらしさはあまりないかも。カクカクとした動きというか、一時停止を繰り返すような感じで、初めて見たときはビックリしました。野性味たっぷりな一面も垣間見えるのですが、マヌルネコって動いても本当にかわいいんですよね」

ライオンやトラと同じように、網やガラス越しにエサを与える間接飼育で距離を保って接しているが、マヌルネコのかわいさには月原飼育員もメロメロの様子。どちらもモフモフずんぐりだが、それぞれはっきりとした個性があるそう。

「メスのアズは小顔の丸顔、オスのエルは横に長くて四角い顔をしています。アズは慎重なタイプなのですが、スロープから転げ落ちたりおっちょこちょいな一面も。失敗しても何もなかったように振る舞うところは家ネコと同じかも。エルはとにかく食いしん坊ですね。エサを見ると、すぐに一時停止&カクカクが始まります」

マウスやヒヨコといったエサは獣舎で食べているが、お昼過ぎに肉が残ったシカの骨をオヤツとして与えているそう。エルの一時停止&カクカクを見たい人は、忘れずにチェックを。

「かわいいだけでなく、野生本来の姿と出会えるのも当園の展示の魅力だと考えています。でも、どこか抜けているので、結局は全部かわいいんですけどね。日本で誕生し、困難を乗り越えてつながった命をいつか増やせるように、これからも大切に守っていきたいですね」

冬毛から夏毛に変わる換毛期を終えて、今は夏バージョンに。ほんの少しすっきりとした今だけのモフモフをこの機会にぜひ!

取材・文=兄弟エレキ

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