腸活というと「食物繊維」の多いものをイメージする人はきっと多いですよね。食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2つがあり、どちらも総じて腸内環境を整えるのに役立ちますが異なる特性をもちます。
不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促進し便秘改善に働きかけるのに対して、水溶性食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにして穏やかな血糖値上昇を保つ働きの他、腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やす働きがあることがわかっています。
ベジ活アドバイザーの筆者が、水溶性食物繊維をピックアップして含有量の多い野菜を4つご紹介します。
秋に旬を迎えるゴボウには、多くの水溶性食物繊維が含まれています。その量は100gあたり2.3gです。不溶性食物繊維も100gあたり3.4gとどちらも豊富に含まれています。
ゴボウの灰汁をとるために水にさらす人も多いと思いますが、水溶性食物繊維は水に溶けやすい性質があるため、水にさらす場合は短時間にすると良いでしょう。
善玉菌を増やし腸内環境を正常に保つ働きがある他、歯応えがあるため意識しなくても噛む回数が増えるので暴飲暴食対策にもなる野菜です。
「クレオパトラが愛した野菜」との逸話が残るモロヘイヤですが、水溶性食物繊維の含有量も100gあたり1.3gと少なくありません。
茹でてお浸しやサラダにすると美味しいですが、お味噌汁の具材にすることもおすすめです。水溶性食物繊維を余すところなくいただくことができます。
不溶性食物繊維の含有量も多いので、便秘改善にも役立つ野菜といえるでしょう。
女性が好きなアボカドにも水溶性食物繊維が多く含まれています。アボカドの水溶性食物繊維の含有量は、100gあたり1.7gです。サラダやディップなどの生食でいただくことが多いので、調理による損失の心配はしなくても良いでしょう。
アボカドには若返りのビタミンと呼ばれる「ビタミンE」も含まれています。血流改善の働きもあるので、冷えとりにも役立つと考えられています。腸活をしたい人やアンチエイジングが気になる人におすすめの野菜です。
乾物である切り干し大根には、100gあたり3.6gの水溶性食物繊維が含まれています。最近では、切り干し大根を使った置き換えレシピなどもあり、煮物からサラダ、パスタなどの代用と幅広く使われている食材です。
乾物なので、野菜が高騰した時でも安定した価格で食べられるというメリットもあります。
また、早食いの人は、そうでない人に比べて太りやすいという研究もあります。切り干し大根は食べると噛む回数が多くなる食材ですので、早食い傾向のある人は食事に加えると良いですね。
100gあたりの水溶性食物繊維が多い野菜をご紹介しました。1回あたりに換算すると少ないものもあるので、ご紹介した野菜を意識しながらさまざまな野菜や果物、穀物類をバランスよくとるようにすると良いですね。
(ベジ活アドバイザー 生井 理恵)
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【参考】
※食物繊維の分類と特性 – 大塚製薬
※腸内フローラを整える方法!腸活! – 大正製薬
※食品に含まれる食物繊維量一覧 – 大塚製薬
※ビタミンE – わかさ生活
※早食いする大学生は肥満になりやすい 3年の追跡調査で確認 – 岡山大学