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高知の電車バス無料デーでいける極北が凄かった 仁淀ブルー 酷道ヨサク 「竜そば」聖地へ

  • 2022年1月18日
  • 乗りものニュース

高知市を中心に開催されている「電車・バス無料デー」。その対象範囲は広く、60km近く北側の四国山地まで伸びています。2021年公開のアニメ映画『竜とそばかすの姫』の聖地を巡りながら、清流・仁淀川水系をバスでさかのぼりました。

仁淀川を遡る路線バスも無料 そこは「竜そば」聖地

 高知市を中心としたエリアで2022年1月までの日曜日・特定日に実施されている「電車・バス無料デー」では、運賃無料の対象となる範囲がかなり郊外にも広がっています。東端は、高知市の中心部から50kmも離れた土佐くろしお鉄道の安芸駅まで、北端は、約60kmも山あいに進んだ県交北部交通の長沢バス停(いの町本川)まで。この長沢線は、幾度もU字のような急カーブを通り、愛媛県境近くまで約2時間・60kmにわたって四国山脈を駆け上っていきます。

 長沢方面へ向かうバスは仁淀川をさかのぼります。この仁淀川沿いの地域は、2021年に公開された細田 守監督のアニメ映画『竜とそばかすの姫』で舞台として描かれているため、作中に登場した場所を“聖地“として訪れる人々も多いようです。

 アニメ作品に登場する実際の場所を巡る“聖地巡礼“の動きは、アニメツーリズムとも呼ばれ、同じく細田監督の『サマーウォーズ』で舞台となった長野県上田市や上田電鉄も、作品公開後に訪問客が増えました。今回は高知市内から無料デーの電車やバスを使い、最新作「竜そば」に描かれた世界を訪れてみました。

バス停降りたら仁淀川の沈下橋 作品のモデルになった橋?

“竜そば”の主人公・内藤鈴は、JR伊野駅で鉄道(JR土讃線)に乗り継いで、高知市内の高校に通っていたと思われます。駅構内には映画のモデルとなった場所のマップが置かれ、2021年12月の訪問時点では、来訪する人が多く見られました。

 この駅から仁淀川をさかのぼる系統のバスは1日11本(休日ダイヤ)、ほとんどが高知市内から直通します。JR伊野駅のすぐ近くに、とさでん交通の伊野駅前停留所もあるため、無料デーであれば、高知市街からとさでんの電車でJR伊野駅や駅前のコンビニ(ローソン、こちらも作中に登場)を巡ってから、さらに上流にさかのぼるバスへ乗り換えても良いでしょう。

“ベル”としての正体が明らかになった主人公・内藤 鈴が歩く河原は、「仁淀川橋東詰」バス停から下車、仁淀川橋を渡った先にある「波川(はかわ)公園」がモデルになっています。なお、川の流れが比較的ゆったりしているこの場所は「国際水切り大会」(水面に石を投げて跳ねた回数などを競う)の会場としても知られ、2016年には「1回の投てきで水切り91回」という世界最高記録が、非公認ながらここで樹立されています。

 内藤家の最寄りバス停「西の谷第二」は、波川公園から3kmほど上流にあります。作品中の内野家は“バス停を出て沈下橋を渡った先“で、実際にバス停の先には「名越屋(なごや)沈下橋」が仁淀川に架かっています。ただし、作品中に出てくる沈下橋そのものは、ここではなく10kmほど遡った「浅尾(あそうの)沈下橋」がモデルです。浅尾沈下橋近くまで行ける「越知町民バス」は日曜日運休なので、名越屋沈下橋周辺で作品中の情景のみ味わうのも良いでしょう。

 なお、西の谷第二バス停を経由するバスの半数は、この先の「柳瀬営業所」で終点となります。“竜そば”の聖地はさらに上流にもあるので、ここからさらに「長沢」行きや「北浦橋」行きなどに乗り換えます。

酷道「ヨサク」の旧道を経由するバスも無料で!

 総延長が120km以上にも及ぶ仁淀川は、蛇行し、いくつもの支流が合わさるのが特徴。“竜そば“の聖地は、国道194号に沿う支流の上八川川(かみやかわがわ)、さらにその奥に点在します。県交北部交通のバスで、支流沿いに北上していきましょう。

 柳野バス停(いの町。「北浦橋」行きのみ経由)の前にある食堂「ふれあいの里・柳野(集落活動センター柳野)」も、作品の舞台のひとつ。作中に登場した「ごはんとおかず」という名前のメニューも提供しているそうです。

 なお、この近辺でバスが走る細い路地は、「日本三大酷道」のひとつとされる国道439号(通称「ヨサク」)の旧道です。2013(平成25)にバイパスが完成するまでトラックの通行も多かったこの道には、ひっそりと国道表示も残っています。

 バスは柳野からトンネルを抜けて仁淀川町・池川地区の「北浦橋」で終点となりますが、そこから町営バスに乗り継げば、作中で登場した清らかな渓谷(安居渓谷)に行くこともできます。ただし日曜日は運休、本数もかなり少なく、運転の難易度が高い山道を経由しないと辿り着けません。

「仁淀ブルー」とも呼ばれる清流を楽しむなら、“竜そば”には登場しませんが、バスで行ける「にこ淵」がオススメ(程野入口バス停下車)。青々とした透明度の高いこの縁は古くから「大蛇が棲む」とも言われ、その神秘的な景色から、コロナ禍前には外国からの訪問も激増していたといいます。ただし辿り着くまでに、クルマも入れない山道をかなり歩く必要があります。

 この奥には”竜そば“の聖地はありませんが、時間があるなら、県交北部交通の北の果て・長沢バス停まで行ってみるのも良いでしょう。ここから嶺北観光自動車(無料対象外)に乗り継いで「本川トンネル北口」まで向かえば、愛媛県(西条市)との県境まで、あと10kmほどです。

“竜そば”以外にも高知県は、1990年代に小説や実写映画、スタジオジブリのアニメ映画にもなった『海が聴こえる』シリーズの舞台になるなどしています。同作では土佐電気鉄道(現・とさでん交通)の電車や、追手前高校(原作小説では土佐高校)などがわかりやすく登場し、今でも聖地巡礼を行う人々がいるのだとか。“竜そば”の舞台でも、今後しばらくは巡礼者が見られるかもしれません。

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