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羽田空港に実在 「冷房ないのにやけに涼しい搭乗橋」 仕組みは? 脱炭素にも効果バツグン!

  • 2021年8月3日
  • 乗りものニュース

一般的に冷房がないことから、搭乗や降機の際暑さに見舞われることの多い「搭乗橋」ですが、羽田空港の一部には、「冷房を使わずに涼しさをキープできる」ものが存在します。どういった仕組みでどこにあるのでしょうか。羽田空港の運営会社に聞きました。

室温は従来比マイナス5度!

 ボーディングブリッジ(搭乗橋)といえば、空港ビルや機内のように冷暖房が効いていないことから、夏などの気温の高い時期に橋内に入ったとたん、「ムワッ」とした暑さに襲われるのが一般的です。

 実は羽田空港の第1ターミナルの8番搭乗口、第2ターミナルの57番搭乗口には、「冷房なしで涼しさをキープする」工夫がこらされたボーディングブリッジが導入されているそうです。これらのターミナル施設の管理をする日本空港ビルデング、および担当者によると、この橋内の室温は「通常のものより5度ほど低下するデータがある」とのこと。

 これらのボーディングブリッジの外装には、ラディクール・ジャパン(東京都中央区)が手掛ける、放射冷却の技術を利用した素材「ラディクール(Radi-Cool)」を貼り付けています。この素材は「太陽光を反射するだけなく、熱放射という自然現象を利用し、エネルギーを使用せず物体の温度を下げられる」(日本空港ビルデング)そうで、世界唯一の製品といいます。この素材の採用で、橋の表面温度が10度下がり、その結果橋内の室温が下がる、というメカニズムとなっているそうです。

 羽田空港ではこの素材を上記の2か所のボーディングブリッジのほか、駐車場の連絡通路、ガードマンボックスなどに採用しています。これは、利用者のためももちろんですが、空港に乗り入れる航空会社のスタッフの作業の快適性向上にも役立っているそうです。担当者によると、ボーディングブリッジの選定は「第1は利用者数を見て乗り入れているJALさんに選んでいただき、第2は海に面した立地のため、潮風による影響などを考えたものです」としています。

実は羽田だけじゃない?「ラディクール」PBB

 日本空港ビルデングでは、この素材販売における代理店の役割も担っているとのこと。担当者は「羽田空港のほか、山形、庄内空港でもこの素材を用いたボーディングブリッジが採用されているほか、10空港で導入に向け好感触を得ています。また病院や学校さんなど、空港以外の施設でも導入が進んでいます」と、現在のラディクール素材の普及状況を話します。

 日本空港ビルデングの横田信秋代表取締役社長によると、羽田空港の同社管理施設では、「年間12万トンの二酸化炭素排出量があり、そのうち70%が電気によるもの」とのこと。「ラディクール」を用いた空港施設のほか、LED照明の導入や自然採光の取り入れ、空調設備の効率化、太陽光発電の導入などで、二酸化炭素排出量の削減に励んでいます。

 航空事業においては「2050年の脱炭素社会」に向け、日本空港ビルデングだけではなく、航空会社や鉄道事業者が一体となって取り組みを進めています。

 羽田空港に乗り入れる京急では、空港線で使用される鉄道運転用電力量を再生可能エネルギーに置き換え運行します。また、同空港を拠点とするJALでは、二酸化炭素排出量が従来機(ボーイング777)より15%〜25%ほど少ないエアバスA350など、エコな最新旅客機の導入を進めるほか、運航や機内サービスの工夫、SAF(持続可能な航空燃料)の活用などを進めていくとしています。

※一部修正しました(8月3日18時35分)。

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