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アメリカUFO報告書 読み込んだら何が見えた? 9ページ約1万5000字の要点を解説!

  • 2021年8月3日
  • 乗りものニュース

アメリカ政府が正式にUFO調査報告書を公開したという衝撃的なニュースは、日本でも大きく報じられました。そこには何が記されていたのでしょうか。補足を含め9ページにわたる報告書、じっくり読み込んでみました。

アメリカの情報機関トップが出したUFO報告書

 2021年6月25日(金)、アメリカの情報機関を束ねる「国家情報長官室」が、UFO(未確認飛行物体)に関する報告書を公表しました。ただし、報告書の中ではUFOという単語は用いられておらず、「UAP(未確認空中現象)」という表現がなされています。

 この報告書は、2004(平成16)年から2021年にかけてアメリカ軍が確認した144件のUAPに関する情報を、「UAPタスクフォース」と呼ばれる専門のチームが収集し、分析したものです。それでは、この報告書から見えてくるポイントとは一体何でしょうか。

これまでのUFO目撃談との根本的な違い

 まず、今回の報告書は、これまでのUFOに関する目撃情報とは根本的に異なります。UFOの目撃情報というと、おおむね一般人がカメラによって撮影したものが一般的ですし、なによりその多くはCGなどによるフェイク画像です。しかし、この報告書で集められている目撃情報は、全てアメリカ軍という政府の公的機関によって報告されたものです。つまり、これらの目撃情報がフェイクである可能性はほぼゼロといって差し支えなく、その信頼度は桁違いに高いのです。

 さらに、UFOの目撃情報はカメラやスマートフォンにより撮影されたものが一般的ですが、報告書によると、144件の報告事例中の実に80%が、そうした光学機器だけではなく、レーダーや赤外線装置、さらに誘導兵器の先端に組み込まれたシーカー(目標を探知するセンサー)や目視といった複数のセンサーによって目標を捉えたことが明らかにされているのです。そこで、報告書では「報告されたUAPの大半が複数のセンサーで記録されていることから、これはおそらく物理的な物体であると思われる」と結論付けています。

UAPの正体はなぜ不明確?

 今回の報告書では144件のUAP目撃情報が収集されましたが、そのうち明確にその正体が判明したのは1件(空気が抜けた気球)のみで、そのほかについては正体不明となっています。

 なぜ正体が不明なのかについて、報告書ではその一因としてUAPに関するデータ不足を挙げています。UAPに関して十分なデータを集めることができれば、既存の航空機や自然現象などと比較することにより、その正体を明らかにすることができますが、現状ではそのデータが足りていないということです。

 ではなぜデータが不足しているのかというと、報告書では「(1)UAPに遭遇した際の定まった報告手続きがこれまで整備されてこなかったこと」、そして「(2)自身の評価に悪影響をもたらすことから、UAPに関する話題に触れること自体が航空関係者や軍関係者、情報機関内でタブー視されてきたこと」などがその理由として挙げられています。

(1)に関しては、2019年3月にアメリカ海軍が、そして2020年11月にアメリカ空軍がそれぞれUAPに関する報告手続きの仕様を定めており、さらに(2)に関しては、この報告書を含めて政府高官らがUAPに関する話題を公の場で真剣に議論することにより、UAPの話題に触れることのタブー視されている雰囲気が打破されると期待されており、今後、UAPに関するデータが続々と収集されることが期待されます。

軍の訓練施設や実験場でUFOが頻繁に目撃される理由

 UFOといえば、軍の施設や兵器の実験場上空で頻繁に目撃されるというのが、ひとつの定番の設定になっていますが、この点について、報告書では次のように説明しています。

「UAPの目撃情報は、アメリカの訓練・試験場周辺に集中する傾向があるが、しかしこれは、注目度の高さ、最新世代のセンサーの数の多さ、(何らかの事態に遭遇するかもしれないという)部隊側の期待、そして異常を報告するようにという指導の結果、情報の収集にバイアスがかかっているためではないかと評価している」

 つまり、兵器の試験や実験が行われる場所では、兵器の観測および周辺を警戒する目的で多数の高性能センサーが配置されており、さらにそれに参加する部隊も、何か異常があればそれを報告するようにという指導を受けているため、結果としてほかの地域よりもUAPの目撃頻度が多いだけではないか、ということです。

なぜアメリカはUFO問題に真剣に取り組んでいる?

 これまで、UFOはアメリカを含め世界中で話題になってきました。しかし、なぜいまになってアメリカ政府はこの問題に真剣に取り組むようになったのでしょうか。その理由は、この問題が場合によっては国家の安全保障に直結するからです。

 報告書では、考えられるUAPの正体として「(1)家庭用ドローンやビニール袋などのクラッター(不要な電波や光の反射源)、(2)自然現象、(3)アメリカ軍やアメリカ企業の試作品、(4)外国の先進的なシステム、(5)その他」というものを挙げています。

 この中で問題となるのは(4)で、もしUAPの正体が中国やロシアといったアメリカ以外の国が作り出したものであるとすれば、アメリカでは開発されていない未知の技術を用いた最新兵器という可能性も十分考えられます。もしそうであれば、これはアメリカの安全保障にとって深刻な脅威となり、そのためアメリカ政府はUAPに関する情報を収集し、その正体を確かめようとしているのです。

 とはいっても、UAPの正体が地球外生命体の作り出した物体という可能性は未だ残されています。先ほど触れたUAPの正体に関する5つの可能性においても、(5)の「その他」に「宇宙人の乗りもの説」を含めることは可能ですし、なにより報告書では宇宙人の存在や関与を否定する文言は一切、登場していないのです。

 つまり、宇宙人が存在する可能性は、むしろ高まってきているともいえるかもしれません。

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