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いろんな意味で珍機「コックピット魔改造エアバスA300」 レトロ機まだまだ使う! UPS航空

  • 2021年4月20日
  • 乗りものニュース

いまや世界の2大航空機メーカーとなったエアバスが初めて手掛けた旅客機「A300」シリーズ、その現役機はごく少数です。草創期モデルであることからエアバスらしくないコックピットを持つこのモデルに、初の「魔改造」が施されました。

TDA→JAS→JALでおなじみだった「A300」シリーズ

 いまや世界の2大航空機メーカーとなったヨーロッパのエアバスが、初めて世に出した旅客機が「A300」シリーズです。

 このシリーズはおもに、初期の「A300B」と、2人乗務制などの改修を加えた発展型シリーズ「A300-600」に大別できます。「A300B」はTDA(東亜国内航空)で1981(昭和56)年、日本初のエアバス機として導入され、社名変更によりJAS(日本エアシステム)、さらに合併でJAL(日本航空)に引き継がれました。「A300-600」は、JASで1991(平成3)年に導入、その後JALでも2011(平成23)年まで使用されています(JASでは航続距離延長型のA300-600Rを導入)。

 その後のエアバス社の礎を築いたA300シリーズは、2007(平成19)年に生産が終了しています。2021年現在、世界で運用されているものも、大半が貨物機といえるでしょう。えてして貨物航空会社の使う飛行機は、旅客機よりも古いタイプのものが多く見られます。

 そうしたなか、このA300を依然52機も使用している航空会社が存在します。アメリカの貨物専用航空会社、UPS航空です。

 同社はA300をまだまだ主力機として使用し続ける予定のようです。それが見て取れる、ある改修をコックピットに施し始めており、このほど改修1号機の作業が完了しました。2006(平成18)年初飛行で機齢15年のA300-600貨物機「N173UP(MSN868)」が、その改修1号機です。

そもそも珍しいA300のコックピット それに加えて魔改造!

 A300-600のコックピットは、現行のエアバス機とは大きく異なっています。そのポイントは操縦桿(かん)です。ベストセラーA320や最新鋭機A350、総2階建てのA380など現在見られるエアバス機は、「サイドスティック」と呼ばれる操縦席横についた棒をパイロットが片手で操作して操縦するのに対し、A300シリーズではボーイング機などと同じように、各操縦席前についたハンドルのようなスタイルの「コントロールホイール」を前後左右に動かします。

 サイドスティックは、1988(昭和63)年デビューのA320から始まり、以降のエアバス機のスタンダードな操縦桿になりましたが、A300はそれ以前にデビューしたモデルであったことから、2021年現在、世界的に見ても数少ない「コントロールホイール」のエアバス機です。

 そして、UPSで導入されているA300-600貨物機は、この珍しい「コントロールホイール」スタイルを維持したまま、同モデルでは初となる”魔改造”が全機に施されます。

 これまで同社のA300-600貨物機の操縦桿の前には、アナログ計器が並んでいましたが、これを4つの大型10×8インチLCDメインディスプレイ、新しいカラー多機能コントロール&ディスプレイユニット(MCDU)に変更し、「デジタル化」したのです。

 そのほか、新しい「飛行管理システム(FMS)」、悪天候でも着陸するのに役立つ新しいGPSベースの計器進入機能、新たなデジタル気象レーダーシステムが導入されるなど、機体の安全性やパイロットの操縦の助けになる機能が追加されています。

 UPS航空は2022年までに、A300-600の52機すべてで同様のコックピット改修を施す予定です。ほかの機の改修は、5月から始めるとしています。

動画で見る! あらゆる意味で珍「魔改造A300」のコックピット

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