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新幹線と在来線 なぜ線路の幅が違うのか 英国の意志? 決定に後悔? もし同じならば

  • 2021年4月12日
  • 乗りものニュース

日本の鉄道は、新幹線と在来線でレールとレールの幅(軌間)が異なっています。なぜそうなったのでしょうか。またもし軌間が同じだったら、日本の鉄道はどうなっていたでしょうか。

明治初期の日本 イギリスの技術指導を受けて

 鉄道の線路について、レールとレールの幅(軌間)にはいくつかの規格があり、1872(明治5)年にイギリスの技術指導を受け新橋〜横浜間から開業した日本初の鉄道では、軌間1067mmの「狭軌」が採用されます。

 そしてこの狭軌によって、鉄道網が日本全国へ展開していきました。JRの在来線は一部を除き、狭軌です。

 狭軌は、その字が表すように、軌間1435mmの「標準軌」よりレールとレールの幅が狭いもの。標準軌とくらべ高速化が難しいなどのデメリットがあり、1964(昭和39)年に開業した新幹線では標準軌が採用されました。

 なぜ明治5年に開業した当初から、標準軌を採用しなかったのでしょうか。

 狭軌には、車両や線路の構造物が小さくなるため建設コストが低い、というメリットが存在。近代化が急速に図られた明治初期、限られた予算で迅速に鉄道網を築き上げるためには狭軌が適していた、などと考えられています。

 そのとき日本で狭軌が採用された理由には諸説あり、1067mmという軌間は、イギリスがニュージーランドや南アフリカなどの植民地で使っていたものであるため、イギリスから植民地扱いされていた、といった説もあります(信憑性には疑問もありますが)。

もし日本の鉄道が最初から標準軌だったら…?

 もし日本の鉄道が最初から標準軌を採用していたら、在来線も新幹線のように高速走行できるようになっていたかというと、難しいところです。

 新幹線は高速で安全に走行するため、カーブをゆるくし、踏切を排除するといった対策を行っています。いくら標準軌でも、カーブが急だったり踏切があったりすれば、高速走行は困難です。

 山形新幹線と秋田新幹線は、1067mmの狭軌だった在来線を、新幹線と同じ1435mmの標準軌に改造し、新幹線と直通できるようにしたものです。しかし、その1435mmに改造された在来線区間において、最高速度は1067mmの路線と同じ130km/hです。

 また私鉄では、近鉄や京急などが軌間1435mmの標準軌を採用していますが、速さは狭軌のJR在来線と同等になっています。

 ただ、もし日本の鉄道が最初から標準軌であったなら、列車網がよりにぎやかだった可能性があります。新幹線から在来線へ直通し、東京発金沢経由大阪行き、新大阪発高松行き、出雲市行き、大分行きなどが運行されていたかもしれません。車両側の軌間を変えられるフリーゲージトレインを開発する必要もなく。

 在来線と新幹線で軌間が同じなのは、直通できるのが大きなメリットです。高速走行できる新線が開業した区間はそこを走って、未開業の区間は在来線を走る、といった柔軟な運行が可能。ヨーロッパの高速鉄道はそのメリットを活用して、幅広く運行されています。

 日本の鉄道が狭軌を採用したことについて、当時の民部・大蔵大輔だった大隈重信が、日本は土地が広くないので狭軌でよいと考えた、またのちに大隈がそれを後悔した、とも伝えられますが、狭軌にはコストや建設スピードなどでメリットがあったのも事実でしょう。

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