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駅のテナント相次ぎ撤退 揺らぐ「一等地」賃料下がる? コロナ前から変化も

  • 2021年2月20日
  • 乗りものニュース

駅でテナントの撤退が相次いでいます。新型コロナの影響による鉄道利用者の減少で、従来の「一等地」の価値は変化していますが、こと公営鉄道の駅では、賃料の引き下げも難しい側面があるようです。

東京の地下鉄駅で起きていること

 東京都交通局と、その外郭団体である東京都営交通協力会が2021年2月15日(月)から、都営地下鉄新宿線 馬喰横山駅の地下1階コンコースにおけるテナントの公募を行っています。都営新宿線と浅草線、JR総武快速線とを乗り換える人が通過する、まさに一等地ともいえる場所ですが、従来のテナントが撤退するため公募がかかりました。

 このような駅構内のテナントの撤退が、全国的に相次いでいるようです。たとえば、2019年にリニューアルされた広島県の尾道駅では、新型コロナウイルスの影響を受け、2021年2月末までにJR西日本系列のコンビニエンスストアを除く全テナントが撤退する予定です。まだ新しい地域観光の拠点から次々と店舗がなくなっていくことから、多くのメディアがその様子を報じています。

 こうした状況は、都営地下鉄の駅構内に入居するテナントも同様で、東京都交通局 資産運用部の担当者によると、2020年度初めは51テナントでスタートしたものの、年度末までに計13テナントが撤退予定とのこと。

 通常は年間3、4店舗の入れ替えはあるものの、50テナント以上は維持していたそうです。これらテナントはカフェやパン店、理髪店といった日常的なサービスの店で、撤退は利便性の低下にもつながりかねません。

「新型コロナの影響で駅構内の人通りが6割程度になったとすれば、もちろん期待される売上も下がります。当然ながら賃料を下げてほしいとの要望も寄せられており、我々も下げるべきだと思っています」

 東京都交通局の担当者はこう話しますが、それが難しい「公営」ゆえの事情があるといいます。

コロナ禍で駅の風景はさらに変わるか

 というのも、不動産に限らず東京都が展開する事業のなかでは、賃料や水道料金などの「延納」には対応しているものの、「減免」は行っておらず、足並みを揃える必要もあることから議論がまとまらないのだそう。

 テナントに対し、「お支払いは半年先でも結構ですよ」といっても「いや、賃料を下げてほしいんだ」と押し問答になるケースがあるといいます。新規テナントの確保については、東京メトロの子会社とも連携し、広く声掛けを行っているそうです。

 一方で、新型コロナ以前から、都営地下鉄の駅構内では少しずつ変化が起きていました。

 たとえば、駅構内で見られる昔ながらのボックス型の売店「メルシー」は、かつて100か所ほどあったのが、今や20以下に減っているとのこと。空いたところに自動販売機を設置したり、ミニコンビニのような現代風なものに変えたりしているといいます。

 国鉄・JRの「キヨスク」が、おもに殉職した鉄道員の遺族の働き口を確保することを目的のひとつとしたように、都営交通の売店業務も、もともと福祉の目的があったといいます。今はそのような仕組みを必要とする人も少なくなり、より収益性の高い業態に変えながら、駅のスペースを活かしているのだそうです。

 コロナ禍を経て、駅の風景はさらに変わっていくのでしょうか。

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