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冬の風物詩「ふたご座流星群」。師走の空に、年間最大級の流れ星が降り注ぐ

  • 2022年12月4日
  • tenki.jp

三大流星群のひとつ「ふたご座流星群」は、毎年安定して多くの流星が出現することから、冬の定番天文現象として注目されています。2022年は12月14日に極大を迎えます。月明かりの影響の少ない、21時頃から夜半前が観測の好機となるでしょう。母天体とされる「フェートン」は、謎めいた「活動的小惑星」に分類されており、2024年に日本が打ち上げる予定の探査機の調査対象となっています。
今回は、「ふたご座流星群」と知られざる母天体についてと、知っておきたい流星の観測ポイントをご紹介します。

冬らしい白色の流星が、澄みわたる夜空を彩ります

毎年安定した流星数が観測される「ふたご座流星群」。出現時期は12月4日〜12月17日頃で、最も多く流星を観測できる極大は毎年12月14日頃になります。12月中旬に入ると数が増加していき、極大を過ぎると一気に減少する特徴も。極大期の夜空の暗い場所では、1時間あたり40〜45個程の流星が見られると予測されています。

流星群は、星空のある一点から放射状に飛び出すように見えます。流星が出現する中心となる点を「放射点」と呼び、放射点のある星座の名前をとって「○○座流星群」と呼ばれています。

ふたご座流星群の放射点は、2等星「カストル」の付近。この時期のふたご座は、一晩中夜空で輝いています。また、冬は夜が長く大気も透明度も高いことから、一晩に見られる流星の数が最も多い流星群といわれているのです。


彗星?小惑星?母天体「フェートン」の謎に日本の探査機が迫る

流星は、宇宙空間に浮かぶ直径0.1センチメートル〜数センチメートルほどの「チリの粒」が、高速で地球大気に衝突して起こる発光現象。流星群は、母天体となる彗星から放出された大量のダスト(チリ)が起源だと考えられています。

ふたご座流星群の母天体とされる「フェートン(ファエトン)」は、地球に近付く軌道をもつ「近地球小惑星」のひとつ。フェートンは過去に大量のダストを放出していたと推測されており、彗星と小惑星の中間的な特徴をもつ天体として、宇宙科学の分野で注目を集めています。公転周期は1.43年で、太陽に最も近付く数日間のみ、現在も彗星のようにダストを放出していることが確認されています。小惑星に分類されながら、物質を放出する不思議な「活動的小惑星」の代表的な天体がフェートンなのです。

2024年に日本で打ち上げ予定の「深宇宙探査技術実証機DESTINY+」は、目標天体をフェートンに定めています。小惑星は「太陽系の化石」といわれており、小惑星の探査は太陽系の成り立ちや地球に生命が存在する理由をひも解くヒントが隠されていると考えられているのです。ふたご座流星群は、フェートンの欠片が地球に降り注ぐ天文現象。謎を秘めた小惑星の、美しい落としものを楽しみたいですね。

極大は14日22時頃!夜半前までが、より多くの流星に出会えるチャンス

2022年のふたご座流星群の活動が最も活発になる「極大時刻」は、14日22時頃。特に多くの流星が見られると予測されるのは、13日夜から14日明け方にかけてと、14日夜から15日明け方にかけてになります。14日は、月が高く昇る前の21時頃から夜半前が観測の好機となります。深夜以降は月明かりの影響を考慮して、月と反対側の方向を広く見渡してみましょう。街明かりがある場所では、条件の良い場所に比べると半分から3分の1程になり、1時間あたり5〜10個程度の流星数になると予想されます。

流星群は肉眼で楽しめる天文現象です。なるべく空の広い範囲を見渡し、暗さに目が慣れるまでの15分以上は観察を続けてみましょう。流星は放射点近くに限らず、あらゆる方向に流れます。放射点の周辺に出現する流星は軌跡が短く見える場合が多く、一方、放射点から離れた方向では、流星を横から見ることになるために長い軌跡の流星が多く観察されます。

宵の頃の空には「夏の大三角」や木星、「カシオペヤ座」「プレアデス星団(すばる)」、見頃を迎えた赤く輝く火星の姿が流星を彩り、「ふたご座」が天頂に昇る深夜は、「冬の大三角」や「オリオン座」が華やかな輝きを添えてくれます。師走のひと時、寒さ対策を万全にして澄んだ夜空を眺めてみましょう。


・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2022』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「ふたご座流星群が極大(2022年12月)
アストロアーツ「ふたご座流星群」
深宇宙探査技術実証機DESTINY+(JAXA)

画像:国立天文台
画像:国立天文台

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