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春を告げる果物、いちごが旬!5大品種とは?注目の「白いちご」のお味は?

  • 2021年1月28日
  • tenki.jp

来週には立春を迎えます。暦の上では春のはじまりですね。店頭にも、春の息吹を感じさせる野菜や果物が多く並ぶようになりました。
そのなかでも、みずみずしい赤い色がひときわ目を引く「いちご」。今回は、品種別の特徴や味わいの違い、気になる「白いちご」についてご紹介します。

ツブツブの種が果実だった!果物じゃないって本当?

いちごの美味しい季節がやってきました。1月から3月頃は、甘味が増して価格も安定する旬の時期。いちごを使ったスイーツも百花繚乱ですね。
いちごの「実」の部分は、実は「果実」ではないという事をご存知ですか。赤い実に見えるところは「花托(かたく)」といい、茎の先端で雌しべの土台となる部分。本当の果実は、いちごの表面に付いているツブツブの種なのです。一粒のいちごは、200個から300個の果実が集まった「集合果」。いちごの他には、パイナップルやいちじく、クワの実なども集合果にあたります。また、いちごは植物学上は「果実的野菜」に分類されており、果物ではなく野菜ということになります。
栄養面では、ビタミンCの豊富さがよく知られていますね。ビタミンB群の一種である葉酸も多く、抗酸化作用があるとされる、赤い色素のアントシアニン、フラボノイドやフェノール酸などの成分も含まれています。栄養素をそのままいただくには生のままがいちばん。旬の今、デザートやサラダとして、ぜひ日々の食事に取り入れたいですね。


いちごの5大品種。味わいや香り、ルックスの違いは?

日本のいちごの品種は約300種!世界全体の品種の半分以上が日本のものという説もあるそうです。現在も各地で品種改良が行われており、新しい品種が続々と誕生しています。
生産量が多く、知名度も高いのが「とちおとめ」「あまおう」「さちのか」「紅ほっぺ」「さがほのか」の5大品種。品種によって、味わいや香り、大きさもさまざまです。それぞれの特徴を知って、旬のいちごを楽しみましょう。

◆「とちおとめ」
主な産地:栃木県、愛知県、茨城県
品種登録:1996年
栃木県で誕生した日本を代表するいちご品種。安定した食味の良さで、日本で最も多く栽培されています。糖度が高く、ほどよい酸味が特徴。果汁が豊富で、果実もしっかりしており、比較的日持ちが良いのも魅力。かたちは円錐形で光沢があり、果皮は鮮やかな赤色、果肉も中まで赤みがあります。

◆「あまおう」
主な産地:福岡県
品種登録:2005年
高品質ないちごを目指して福岡県で開発されました。サイズが大きめなのが特徴で、20gを超えるものもあります。丸みがあるかたちで果汁が多く、甘味と酸味のバランスが良くしっかりとした味わいです。親しみやすい名前は、「赤い」「丸い」「大きい」「うまい」の頭文字を合わせたもので、県内での公募によって命名されました。

◆「さちのか」
主な産地:長崎県、佐賀県
品種登録:2000年
農林水産省で育成され、長崎県や佐賀県以外にも日本各地で栽培されている知名度の高い品種です。果実はやや大きめの円錐形で、果皮は濃いめの赤色、果肉や中心部も淡い赤色になります。高い糖度とバランスの良い酸味が特徴で、果実がかたくて保存性も良好です。

◆「紅ほっぺ」
主な産地:静岡県
品種登録:2002年
「章姫(あきひめ)」と「さちのか」を掛け合わせて、静岡県で誕生しました。果実はやや大きめの長円錐形。果皮はつやのある鮮やかな紅色で、果肉は果心部も淡赤色。いちご本来の甘酸っぱさを堪能できる品種です。名前の由来は、果皮と果肉が美しい紅色をしていること、ほっぺが落ちるような食味の良さを表現しています。

◆「さがほのか」
主な産地:佐賀県
品種登録:2001年
名前に「さが」とあるように佐賀県生まれのいちごで、主に九州地方で栽培されています。
かたちは円錐形でサイズは大きめ。果皮はつやのある紅色で、果肉はきれいな白色。甘味が強く果汁も豊富、酸味はおだやかです。香りが良いのも特徴。店頭では「ほのか」や「ほのかイチゴ」と表記されていることもあります。

日本で誕生した「白いちご」。なぜ白いの?どんな味?

最近目にするようになった「白いちご」。世界初の白いちごは「初恋の香り」という品種で、 20年の歳月をかけて日本で誕生しました。品種登録されたのは2009年のこと。当時の白いちごは高価な贈答品でしたが、このところデパ地下や品揃えの良いスーパーなどでも購入できるようになりましたね。
白いちごは、なぜ白いのでしょうか。ホワイトアスパラガスのように、太陽の光に当てないで育てているというわけではありません。いちごが赤くなるのはアントシアニンという色素によるもので、光に当たることで赤色が促進されます。しかし、白いちごには、アントシアニンがほとんど含まれていません。そのために光に当たっても、果実の中はもちろん、果皮も白いいちごになります。果実が白いまま完熟するのが白いちごなのですね。
いちごは、赤く色付いているほど甘くて美味しいというイメージがあります。色が白いと熟してなさそう、甘くなさそうと感じてしまうかもしれませんが、赤いいちごと同じくらいの糖度があります。白いちごで注目したいのが「香り」。白いちごは、桃やパイナップルのような甘い香りの品種が多いのが特徴です。より繊細な風味を堪能したいですね。

◆「初恋の香り」
主な産地:山梨県
品種登録:2009年
山梨県の種苗会社「三好アグリテック」と福島県の育種者によって共同開発された品種。「白いちご」の先駆けとして話題になり、百貨店などで非常に高価な価格でギフト向けに販売されました。名前は甘い香りと、初恋をしたときの気持ちなどをイメージに付けられたそう。果実が熟すにつれて、白からピンクへ変化します。香りが良く、甘味があり酸味はおだやかです。

◆「桃薫(とうくん)」
主な産地:長崎県、茨城県
品種登録:2011年
農研機構が品種改良したうすいピンク色のいちご。いちばんの特徴は桃のような香りがすること。強い香りと甘みが楽しめます。各地でブランド化も進められており、長野県軽井沢では「軽井沢貴婦人」として、北海道北斗市では「もものか」という名称で出荷されています。

◆「天使の実」
主な産地:佐賀県
品種登録:2014年
佐賀県唐津市で5年の歳月をかけて誕生した希少な白いちご。約60gと大粒で、大きいものでは1玉100gにもなります。洋梨やパイナップルなどトロピカルな香りとやさしい甘みが特徴。やわらかい果肉で酸味がなく、まろやかな味わいです。

◆「淡雪(あわゆき)」
主な産地:鹿児島県、佐賀県、熊本県
品種登録:2013年
鹿児島県で育成された白いちご。果皮が白みがかった淡いピンク色をしています。果肉は淡い橙赤色で、果実はやや大きく縦長の円錐形。ほどよい甘味があり、酸味がおだやか。比較的流通量も多く、手の届きやすい価格も魅力です。

◆「パールホワイト」
主な産地:奈良県、佐賀県
品種登録:2015年
奈良で育成された、白地に赤のコントラストが映える白いちご。果実の形は縦長の卵円形をしていて、大きさは中程度。果皮は桃色がかった白色。ほどよい甘味があって酸味が少なく、やさしい風味が特徴です。

「初恋の香り」が話題になったことで、全国各地で品種改良が進み多くの品種が誕生している白いちご。以前はおどろくほど高価だったお値段も、品種によっては比較的購入しやすい価格になってきました。白いちごの登場で楽しみが広がったいちごの世界。紅白ともに、今だけの春の味覚を満喫してみてはいかがでしょうか。

参考文献
吉田企世子『旬の野菜の栄養事典 最新版』エクスナレッジ
参考サイト
農林水産省
旬の食材百科
三好アグリテック

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