洋服作りに初めて挑戦する超初心者さんに向けて、最初に直面する問題「実物大の型紙をどうやって使うのか」を前編・後編に分けて解説していきます。こちらは前編となります。
はじめに
今回の型紙の使い方・前編では、
1.作りたい作品の型紙を確認する
2.型紙を写しとる
3.縫い代をつける
4.角をつける
そして型紙を完成させるところまでをご紹介します。
それでは始めていきましょう。
まずはじめに必要な道具をご紹介します。
右からハトロン紙、ウェイト、布切りはさみ、紙切りはさみ、方眼定規、アイロン、ルレット、シャープペンシル、カーブ定規、まち針、ピンクッション、両面チャコピーです。
カーブ定規はなくても問題ないですがあると便利です。
作りたい作品の型紙を確認する
今回はこの本から「グリーンのブラウスの型紙」を写していきます。
まずは作りたい作品の番号と作り方のページを確認します。
今回は2番の作品で作り方ページは36ページです。
36ページに移ります。ここでは2番と4番の作品を紹介しています。
次に「実物大の型紙について」の部分で使用するパーツを見ていきましょう。
今回の型紙はA面2でパーツの数は、前、後ろ、前見返し、後ろ見返し、袖の5パーツです。
次に実物大の型紙を本誌から切り離します。
型紙のA面の扉を見てみると型紙の数や印刷されている線の色などが確認できるので必ずチェックしましょう。
型紙を広げたら作りたい作品の番号とそれぞれのパーツを探していきます。
型紙の端のほうに作品番号とパーツ名が書かれているのでそこを確認しましょう。
各パーツはサイズが重なって印刷されています。
ところどころに表記がありますので自分の作るサイズの線を確認していきましょう。
型紙を写しとる
型紙の上にハトロン紙を置き、定規を紙の上で滑らせて空気を抜きます。
ウェイトを乗せてずれないようにしてからシャーペンと定規を使って写し取っていきます。
直線から引いていきましょう。
衿ぐりなどの曲線はフリーハンドでもいいですが定規を少しずつずらしながら引いていきましょう。
布目の方向や合印、ボタンつけ位置やパーツ名など型紙に書いてあることは全て写し取っていきましょう。
作り方ページの型紙のところに型紙を反転すると書いてある場合があります。
今回は袖がそのパターンなので反転のやり方の一つをご紹介します。
まずは半分の袖を書き写します。
軸になる線でハトロン紙を折ります。
折ったら先ほど写した袖の線を写していきます。
線が見づらいときはハトロン紙と同じ色の白い紙を下に敷くと見やすくなります。
写したい線が見づらいときは蛍光ペンなどでなぞってあげると、線がよく見えて間違いにくくなります。
比べてみると蛍光ペンでなぞった時の方が良く見えますね。
こすって消えるタイプの蛍光ペンを使うと別の作品や別のサイズを作りたいとなった時にもサッとアイロンの熱で消えるので便利です。
縫い代をつける
作り方ページで「表布の裁ち方図」を見てみると、縫い代がそれぞれ何センチ必要かが表記されています。
写した型紙にはこの通りに縫い代をつけていきます。
「わ」と書かれている部分には縫い代はつけないのでその部分も確認しましょう。
何センチ縫い代をつけたらいいかが確認できたら方眼定規を使って縫い代線を書いていきます。
今回の作品は裾と袖口以外は1センチの縫い代なので、方眼定規の1センチの目盛りに合わせて縫い代を書いていきます。
先ほど「表布の裁ち方図」で確認した「わ」の部分には縫い代はつけないので気をつけましょう。
カーブ定規にも平行線の目盛りがついています。
つけたい縫い代に合わせて簡単にきれいなカーブを引くことができるので便利です。
角をつける
次に型紙に「角」をつけていきます。
カーブになっている衿ぐりや袖口などの折って仕上げる部分は縫い代が不足してしまう場合があるので「角」をつけましょう。
今回は赤い丸のついている前後の衿ぐり部分、肩先、袖口そして前後の見返しの衿ぐり部分に角をつけていきます。
型紙を縫い代の線通りに紙切りハサミで切っていきます。
角をつけたい部分のまわりは少し余白を残して切りましょう。
角をつけたい型紙を裏返します。
できあがりの線通りにひと折りします。
折ったらまた裏返して縫い代に沿って余白部分を切っていきます。
今回袖口は作り方順序を見ていくと3つ折りで仕上げるので、まずできあがり線通りに折り上げます。
表に返して縫い代に沿って余白部分を切ります。
袖口の仕上げが2つ折りの場合も同様にできあがり線で折り上げてから縫い代に沿って余白部分を切ります。
角をつけ終えたら型紙の完成です。
今回は縫い代をつけて切り取るところまでをご紹介しました。
次回の後編記事ではこの型紙を使って裁断して印をつけるところまでをご紹介します。
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