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地球にやさしい都市設計で自転車中心の街に、コペンハーゲン

  • 2021年6月21日
  • ナショナル ジオグラフィック日本版

 パンデミックにより、世界各地で不平等が広がっていることが明らかになった今、公平かつ健全で復元力の高い都市づくりへの関心が世界的に高まっている。そのモデルとなる都市が、デンマークの首都コペンハーゲンだ。この街は、世界各国の首都に先駆けて、2025年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を目指している。

 コペンハーゲンのフランク・イェンセン市長は、気候変動への対応に取り組む都市のネットワーク「世界大都市気候先導グループ(C40)」が公表している持続可能な交通手段についてのガイドブック「We Have the Power to Move the World」で次のように述べている。

「コペンハーゲンが環境にこだわるのは、環境にやさしい手法が経済的に見合うからです。コペンハーゲンのグリーン革命は、雇用創出、経済成長、生活の質の向上を同時に追求しているのです」

 コペンハーゲンは、長いこと持続可能な都市を目指してきた。公共交通機関網は非常に効率的で、バスはすべてディーゼル車から電気自動車に移行しつつある。

 最先端の廃棄物発電所「コペンヒル」は、1時間で70トンの廃棄物を焼却し、6万戸の電力と12万戸の暖房をクリーンに提供できる。2019年には、アウトドアスポーツを楽しめる場所もオープンした。屋上の緑地にはハイキングコースや一年中スキーやスノーボードを楽しめるスロープ、そしてボルダリング用の壁面まで用意されている。

 地球にやさしい都市設計も進んでいる。例えば、サイクリング道が張り巡らされ、60%以上の住民が自転車で職場や学校に通っている。その結果、コペンハーゲンの自転車の台数は自動車の5倍となっている。

 電動アシスト自転車を使えば、かつての工業港で現在はレストランやバーが立ち並ぶニューハウンから、展示場としても使われている17世紀の天文台「ラウンドタワー」まで、街の名所を簡単に巡ることができる。ここまで自転車中心の街であることを考えれば、コペンハーゲンが2022年7月に開催されるツール・ド・フランスの出発地になったのも妥当な選択と言えるだろう。

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※「いつか訪れたい旅先25 2021年版 再び旅立つ日を信じて」ほか、旅の記事は「旅・文化の記事一覧」でまとめてご覧いただけます。

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