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イヌワシの狩場創出実験の経過報告

  • 2018年7月19日
  • NACS-J

人工林伐採後、イヌワシの出現が増加

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▲2017年11月4日、第1次試験地内の獲物に向かって急降下するイヌワシ雄
 赤谷プロジェクトが2014年からはじめたイヌワシの狩場創出の取り組み。まず、2014年にイヌワシの行動範囲内からイヌワシが狩りをすることができない人工林165haを試験候補地として抽出。2015年に約2haのスギ人工林を伐採し、イヌワシが狩りをする環境をつくるとともに、人工林を地域本来の自然林に戻していく第1次試験地を設定しました。

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▲イヌワシが第1次試験地の上空で獲物を探す行動をした回数

 2017年9月で伐採から2年が経過し、伐採前の1年間と、伐採後の2年間のイヌワシの行動を比較することで、第1次試験地の伐採の効果を評価しました(観察時間約1000時間/年)。その結果、2017年11月には第1次試験地に向かってイヌワシが急降下する行動(狩行動)が伐採後初めて確認されたほか、イヌワシが獲物を探す行動の回数は、伐採前の0回から伐採後の2年間で増加を続けました。第1次試験地周辺にイヌワシが出現する頻度も伐採前よりも高い状況が2年間維持されました。これらの状況から、伐採した第1次試験地がイヌワシの生息環境の質を向上させている可能性が高いと考えています。

新たに1haの人工林を伐採

 これらの結果を踏まえ、2017年11月に第2次試験地として新たに約1haのスギ人工林の伐採を行いました。第2次試験地の伐採は楽天株式会社の社会貢献活動「楽天の森」の支援により実現しました。今後、第1次試験地と同様にイヌワシの行動や、伐採後の植生の様子についてモニタリング調査と評価を続けていきます。
 また、赤谷の森のイヌワシは2年連続で子育てに成功しました。2haのスギ人工林の伐採がどの程度繁殖成功に寄与したかは明らかではありませんが、赤谷プロジェクトのひとつの成果だと考えています。

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●出島誠一
日本自然保護協会 自然保護部 副部長





出典:日本自然保護協会会報『自然保護』No.563(2018年5・6月号)

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