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これからの街の社交場「スナック水中」を作りたい 一橋大生がCFで支援呼び掛け

  • 2022年1月14日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 個人化が進む世の中で、住人も旅人も初心者も顔なじみも混ざり合って楽しめる街の社交場「スナック」を作るため、大学生がクラウドファンディングで支援を呼び掛けている。(立川経済新聞)

 【写真】「スナック水中」のオープンに向けて準備する坂根千里(ちさと)さん

 呼び掛けているのは坂根千里(ちさと)さん。坂根さんは国立市在住で、一橋大学に通う23歳。奄美大島やベトナムなど各地に一人旅で訪れるうちに、地域と旅人をつなげる宿に魅力を感じ、学生サークルを立ち上げ「ゲストハウスここたまや」(国立市谷保)をオープン。これまで2000人近くのゲストを迎えてきた。国立市の観光まちづくり協会の理事を務め、大学3年時には1年間休学し、カンボジアでホテル経営のインターン留学をする経歴も持つ。

 そんな坂根さんがスナックと出合ったのは3年前。ゲストハウスで世話になっていた地元の人に連れられて「すなっく・せつこ」に足を踏み入れた。9坪の空間では、会話をするそばでカラオケを歌っていたり、ママのせつこさんが話に横入りしてきたり、ついには自分も見知らぬ人とデュエットを歌うはめに。坂根さんは「混沌(こんとん)としたノイズだらけの世界に動揺した。一方、人に介入しないように生きる世の中で、自分の枠にどんどん入り込んでくることが新しく感じた」と話す。

 さらに、せつこさんは「翌週から働かないか」とアルバイトを持ち掛けた。坂根さんは、後輩と共に同店が閉店する昨年12月まで働き、出勤しない日にも店に足を運ぶほど、スナックの魅力にはまる、いわゆる「スナ女」になっていった。

 開業を考え始めたのは、就職活動に向けて将来を考えた1年前。せつこさんの勧めもあり、「私が落ち込んだ時にスナックや地域のコミュニティーに救われたように、悶々(もんもん)とする若者世代の気持ちが軽くなれる場所を作りたいと思った。旅人をもてなすゲストハウスの経営から、地域の人へのサービスにも関心が広がった」と振り返る。

 坂根さんが目指すスナックは「地域に愛される昔ながらの社交場を引き継ぎながら、若者や初心者でもドキドキしながら中に入れる新しい形」。混沌とした雰囲気は残しつつも、初心者や女性も入りやすい小窓のある外装や、ノンアルコールや軽い食事も楽しめるようなメニュー、会計システム、動画の配信など「クローズドな魅力を残しつつ、若者世代にも価値を生み出せる場所をつくりたい」と意気込む。

 クラウドファンディングを始めて3日、早くも目標額の半分の支援を集め反響は大きい。「近所に面白い場所が増えるのは楽しみ」「高齢化の進む街で若い力が入ってうれしい」などの声が上がる。初めは驚いていた両親も、経営やリスクへの対応策や、地域貢献やコミュニティーへの思いを聞いて応援していると言う。

 店名の「スナック水中」は初めてスナックを訪れたときの「水の中っぽいな」という印象から。「日常から半地下にある店内に潜って、歌ったり話したり飲んだり、おのおのの時間を水の中をプカプカ漂って楽しんで、明日に向かって再浮上していく」。3月のオープンに向けてまい進する。

「地域の夜の拠点を作り、同世代が集まれる場所や、旅人が地域の人とつながれる場所になれれば。ここから面白いことが連鎖する場となり、都心に就職や転居する同世代が多い中で、『立川・国立で新しいことやるってありだよね』という風が生み出せたら」と支援を呼び掛ける。

 クラウドファンディングは2月21日まで。

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